「悦楽乱歩遊戯」円盤発売祭ワンマンライブ『パノラマ万花鏡』、
まごうかたなき満員御礼にて終了いたしました。
関わってくださったすべての皆様に感謝。

7月上旬に突発的に24時間38度という日を経て、咳が治りきらないままシアトロン本番を経てこの稽古に突入したので、果たして2時間保つのだろうか、という不安がありましたが、コーラス含めほぼ歌いっぱなしのセットリスト、無事に務め上げることができました。

冒頭の写真は、終盤も終盤、『緋色の万花鏡』で覚醒した瞬間。
荒川れいこさん(zoisite)がばっちり押さえてくれてた、びっくり。


パノラマ万華鏡《セットリスト》2017.7.23
紙魚蟲
死の舞踏[屍]
深淵のパレード[屍]
因縁性妄言[屍]
特捜!邏卒24時![冥]
終わりの箱船(朗読)〜箱船[冥]
人為ミューテーション[冥]
カゴメカムゲノム[冥]

さんじゅさま
陰々滅々幽幽奈落
物狂う綺譚
犯罪と宝石
パノラマ脳
臘月記[臘月記] 
冥婚行進曲[冥]
緋色の万花鏡

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アンコール/悲喜劇狂想曲[屍]
Wコール1/見世物地獄[少女椿]
Wコール2/赤猫座[少女椿]

※[]は公演名=収録アルバムタイトル
冥=冥婚ゲシュタルト
屍=屍のパレード
記載のないもの=悦楽乱歩遊戯


赤字がメインパートがあったもの、ほかもコーラスとして歌っていたので朗読以外はほぼフル出場。
パノラマ脳、臘月記、見世物地獄は、わみがコーラスしてくれてのソロでした。
過去にいただいた曲を、こうしてライブでまた歌うことができるのは幸せです。

『臘月記』は舞台では録音が流れただけで(麻邑楽ライブでは歌いましたが)、2015年の百眼ワンマンライブでバンド形式で初めて歌って以来。扇子による振りがついていて百眼ショウでは時々、紅夜のボーカルでお披露目している。終演後「臘月記、覚えるほど音源聞きました。好きなんです」と言われたり、『見世物地獄』も、終演後「初めて百眼を見たのが少女椿なので、紅悦さん(少女椿での役)の歌が聞けて嬉しかった」と感想をいただいたり、嬉しかった。

想定外のご来場数に開演が30分押すという本当にありえない申し訳なさでしたが、
舞台上からみたお客様は、暑くて酸欠で足も疲れてるだろうに、予想以上にニコニコしていてくれて、パワーをもらえました。ありがとうございました。
荒川れいこ氏[zoisite]による舞台写真が届いたので紹介。


前半は麗華(「冥婚ゲシュタルト」より)。


後半は春泥(「悦楽乱歩遊戯」より)。


『特捜!邏卒24時!』では邏卒隊の影華(十三月紅夜)とヒカル(湖原芽衣)と再会!
新メンバーとして邏卒隊ロボパートにカラス、マリノス、具志堅役(?)のマルショーさん、コーラスにクロエ役のわみを迎え、賑やかにお届け。客席では一緒に踊ってくれた百眼っ子もちらほら。ありがとう!
百眼ではシリアスな役が多いのですが、麗華写真はふざけた顔してる率が高い。ここには出してないけど、始終楽しそうな麗華でした。


『物狂う綺譚』『陰々滅々幽幽奈落』では双子の静子(紅日毬子)と並んでユニゾン。久しぶりだけどすっと呼吸の遭う感覚が心地よかった。本番を経て、音源よりふたりとも確実に上達していた!


わたしのソロでみんなが踊ってくれる『臘月記』。わみが「低いコーラス珍しいしむっちゃ楽しです」といい、小林機械も「朧月記かっこいいっす」とわざわざ言ってくれた。(岸田)理生さんの台詞を元に石井さんが書いた歌詞。音源では毬子とのWボーカルで西邑さんがハモだから、麻邑楽ライブでは西邑さんがアコギ演奏&ハモしてくれてふたりで歌う。そのフラメンコっぽいver.もとてもいいんです。大好きな曲。


『見世物地獄』。「もしWコール来たらね」って用意されてた曲。これが一番数多く歌ってる曲かもしれない。再演もしたし『臘月記』で『化物屋敷』という歌詞違いを歌ってるしね。ゆえにyou tubeや音源の頃より歌い方が格段に進化していて、録り直したいナンバーワンの曲(笑)!なのに、わたしの歌では世間では一番聞かれているであろう曲である。

このほか、黒蜥蜴役だった紅夜さんはソロやメインをたくさん歌ったし、なっちパートを含めメインボーカルの一人を担ってくれた歌鈴にも、たくさんコーラスしてくれたわみにも、お疲れさま&ありがとう。打ち上げではへろへろすぎてあんまり話さなかったけど、またいつか、ね。


何枚かは出演者とツーショット撮ったけど、整理してないので後日に。
過去作品のキャラクターに会うのって同窓会みたい。
思いがけずまたみんなに会えて、そしてたくさんのお客様に立ちあってもらえて、楽しかった。
お客様に「こもださん、ほんと楽しそうな顔して歌いますよね」って改めて言われて、自分では意識してないんだけど、写真を見ると想像以上に笑ってるのは確か。
でもそれは、君や、君たちのおかげなのです。
あの日この場に居られなかった君にも、ありがとう。


先にも書いたけどこの日は麻宮チヒロの誕生日で(あとで聞けば本人は風邪で寝込んでたらしいけど)、『見世物地獄』は「こもださんて人をボーカルで」ってチーが名指しで石井さんや、まだ見ぬ西邑さんに言って作ってくれた歌なのです(雑居房ボーカル時代の動画を会う前に西邑さんに見せてた、というのは1年後くらいに知った)。当時西邑さんは 作曲→レコーディング→ミキシング→納品→本番を一度見る という距離感だった。その後、公演ごとにソロ曲を書いてもらったご縁から2014年に麻邑楽を結成し、百眼曲じゃない新曲も生まれた。その年の12月に「チヒロと30分、なにかやってくれないか」と西邑さんから依頼を受け、FOXPILL CULT自主企画ライブに出演するため麻人楽が生まれた。そして回を重ね、新曲を書いたり映像を作ったりしてたらついに昭和精吾事務所に還元され、2016年には麻人楽で寺山修司作品を上演した。実は麻人楽最初の『短歌零年』も寺山さんの短歌を元に構成された作品だったから、そうなる運命だったのかなって気もする。

今年の9月、新体制2本目となる事務所公演にも、西邑さんとチヒロ、また麻人楽でご一緒した歌鈴や実加さんや鋤柄くんが参加してくれる。繋がって広がっていくご縁がある。
シアトロンの打ち上げで「まりさんに、ここにいる人たちとの縁を結んでもらった」と言われて、ライブを見に来てくれた実加りんにも同じことを言われた。わたしは青蛾館の野口和彦プロデューサーに対してそう感じていて、何度もお礼を言っているのだけれど、わたしも少し、そうなれているのかな。
いいご縁が繋がって、いい作品が作られるのは嬉しいことよね。

「嬉しかった」と「楽しかった」と「ありがとう」ばかりの文章になっちゃった。
そういう日だったってことね。

また、会いましょう。


昭和精吾事務所
こもだまり