050807花火三人ダンスのみんなと、今年は浴衣で花火大会に行こう!と盛り上がって、みんなの万障繰り合わせてこの日になったのだけど、都合というのは変わるもの。保さんと坂戸はいけなくなってしまった。
でもとき緒さんは新しい浴衣を手に入れたばかりだし、スワちゃんもこの日の為に浴衣一式買って着付も覚えたのだから、もう行っちゃおう、ということにした。

紺色の着物に夏物の小袋帯(と書いてあるけどまあ半幅帯)を貝の口にして、飾りと念のために水色の帯締めを。下駄は黒塗り。花さん(劇団の時制作をしてくれてた)が昔(和裁を習った時に私の寸法でウールのアンサンブルを縫ってくれた。それが12月だったので、誕生日プレゼントとして合わせて)くれた下駄。初めて履くので靴ずれ(という言い方も変だ、下駄ずれって表現、昔はあったのかな?)が心配でばんそうこうを持っていく。
昨日の午前中に巻爪の病院(池尻大橋)に行って、お昼前に身体が空いたので実家に浴衣用のきんちゃくを取りに行こうと思ったのに、何度電話しても母はずーっと留守で行けず、今日のバッグは普通の布の手提げ。

050807花火まりすわ車内ビックボックス前でスワちゃんと合流。
黒地のうちわ模様の浴衣に紫の矢羽根模様の帯を文庫にして、布のうちわを帯に差している。「怖くって何時間も前から準備しちゃった〜」とスワちゃん。練習の成果が出て、きれいに着られてました。誕生日が近いので、「一部前払いね」といって先日アジア雑貨屋で買ったかんざしをプレゼント。
私が少し髪が乱れたので、かんざしを差し直してると、スワちゃんは私の回りをぐるっと回って、全方向からチェック。
とき緒さんからメールで、西武線の改札の中にいるようなのでそっちに向うことに。
スタバの外向きのカウンターに座っているとき緒さんを発見。向こうもこっちに気付いてさっと席を立って出てくる。
水色地の、植物模様の浴衣に桃色の帯をリボン結びの変型みたいな感じで、紫と白の帯締めをしている。おしゃれ浴衣っていうのかな、ただの綿じゃなくて紗の着物みたいな透かしが入ってて、半襟を見せたら充分着物として着られるような浴衣。涼しげなので昼間に着ても素敵そう。
なんだかこんなハレの格好で揃うとちょっと気恥ずかしく、なんだかよそよそしい感じで駅のホームに移動。だんだん慣れてきて、お互いの姿をぐるっと見て、見ながら見られて、見ているというより目で写真を撮るみたいにいろいろ焼き付けてる感じで見合う。
女の子同士でおしゃれして出掛けるとよく起こるんだけど、自分も同行者もトータルでひとつって感じがしてきて、人のおしゃれも自分のものみたいになってきて、自分が着ているもののことを質問されて答えるのも、同行者の着ているもののことを質問して答えてもらうのも、口から勝手に言葉が出てくる=自動化?目が自分の目だけじゃなくてスワちゃんの目もとき緒さんの目も私のみたいで、私の見てる景色もふたりは見えてるみたいで。自分の見えてない筈の角度からの映像まで見えてるみたい(私を含めた私の後ろの電車の中とか)で、自分の目が後ろも見ているような変な感覚。

西武園ゆうえんちは今ゆかたフェアで、浴衣だと入場料500円が無料になる。お陰で浴衣だらけだった。かわいいのからすごいのまでいたけど(笑)。一番すごかったのは、浴衣の袖を(暑いからだろうね)Tシャツまくるみたいに肩までまくりあげてたお嬢さん、あなただ!

050807とき緒花火生ビールを買ってベンチで四方山話。一時間ほどして花火が始まる。食事しながら見る有料席もあるし、家族連れは地面にシートをしいて場所を確保している(花見みたい。ていうか、ある意味花見か!)。私達は乗り物の横で立ってみた。回旋塔みたいな形で、ハイジのブランコ(雲から生えてるやつ)みたいなのがたくさんついてて、座って振り回されるやつ。回り始めるとちょっと視覚的には邪魔だけど、扇風機みたいに風が起きて涼しい。花火って、見るだけじゃなく音、どうもあの「ドーン!パンパン!!」って音も重要みたい。ゆうえんちの、ってことであんまり期待してなかったけど、とっても気持が盛り上がった。
終って、せっかく遊園地だからひとつくらい乗り物乗ろうと観覧車に行ったらすごい行列。何にしようかねとうろうろしていたら、一本300円のフランクフルトが250円に割引!と書いてある。小腹がすいたというので買おうかと近寄ったらお兄さんが「2本200円ね!」と更に割り引く。「3本は?」「3本?・・・う〜ん300円?」というので一人100円でゲット。コンビニより安いわ。それを食べ終えて、さっき花火をみた所のぐるぐる回るブランコに乗ることにする。想像した『ハイジの雲のブランコ』なんて生易しいものじゃなく(笑)、遠心力を体感、って感じだな。涼しかったけど。

行きよりも帰りの電車で今しかないとばかりに質疑応答合戦。30分以上あるからたっぷり話せた。「これは貝の口?」とか「帯締め私もほしいな〜」とか「もう一着は何色なの?」とか「池袋のながもち屋さんで浴衣も売ってるよ」とか「私きんぎょとうさぎが好きなの」とか「これってかんざし二本でできるの?」とか「ゆかた用のワンピースの下着って衿がすごくくれてて便利」とか「補正してる?」とか「半幅帯は苦手なの、苦手っていうか、前結びがどうも許せないみたいで、上達しない。文庫も先生に習ったのにうまくできない」とか言いたいこと言って、楽しかった。
三人の中ではとき緒さんがいち早く着物に目覚めて(もしかして映画の為?それともお母様の着物があったから?どっちが先なのかな?)着付けを習ったとか映画の衣装で着物姿をみたりとかした時にも、私は自分が着付けを習うとは思ってもいなかった。

あ。
6年前、昭和精吾事務所ジァン・ジァン最終公演(寺山修司作『仮面劇・犬神』)で、早替えで黒子から留袖になったのを今急に思い出した。着付け知らないのによく引き受けたな、それ。着替えて花道に移動する時間が5分くらいしかなく、襟が比翼仕立てだったからそのまま着るだけで済ませちゃった。帯は所々留めて結ぶだけにした。だけど今思い返せば大変なことになってたと思う(笑)。帯揚げも帯締めもしてないし、結婚式なのに二重太鼓じゃないし、かんざしひとつつけてない。日舞をやってる子が結んでくれたんだけど、たぶん後見結びだったと思う。青森の旧家の設定だったので、お客様も「そういうもんかな」なんて思ってくれたのだろうか。誰にもつっこまれなかったが。
今やるんだとしたら、作り帯用意して、うそ半襟だな。