050827かんざし先生からいただいた浴衣の反物(淡い納戸色?明るいブルーに杜若)があるのを思い出して、実家に持っていく。駅で母と待ちあわせて書店で浴衣の裁ち方・縫い方のでている本を買う。
お腹が空いたのでまず家で二人でピザをとって食べる。
そのあと真ん中の部屋で私の荷物を整理していると母がやってきて、箪笥を開ける。
「ここに麻里の足袋はいってるのよ。あと・・・」と和装グッズがいろいろ出てくる。おお!よく見ればこれは桐の箪笥。着物関係は全部倉庫に行ってると思っていたわ。・・・というより、まさに母にさっき話したばかりのことがまた起きてる、と思う。

去年まで全く、着物を着るという発想がなかったので、実家にある和装アイテムに気付かずにいたのだ。
風呂敷・扇子・七五三の着物・成人式の着物・お正月に来ていたウールのアンサンブル・浴衣。
小さい頃から目にしていたから無意識だった。虫よけになるという鬱金(うこん)色の布の話を読んで、「桐の箪笥に入ってる、あれだわ」と気付いたりした。
母の日だか誕生日に私は母に、ピンクの布の、名前入りのお扇子をあげたりしていた。
もちろん留袖姿も見ている。
七五三は言わずもがなだが、成人式と翌年イベントで振袖を着た時の着付の風景なんて記憶ほぼ皆無。
それに、日本語には和服関連の言葉がたくさん生き残ってる。衿を正す(えりをだだす)とか端折る(はしょる)とか。意識してなかったな、と最近気付いたのでした。

桐の箪笥がいまの家にあることは知っていた。そこに和装グッズが入ってると考えつきそうなものだが思い込みなのだろう、今日母が見せた上の3段に、足袋・帯・紐・父の着物一式、母の留袖一式、私の振袖一式、母の色無地なんかが出てきて驚いた。ほんと盲目としかいいようがない。母の「私の(着物)もおばあちゃんのも全部倉庫に行っちゃってる」発言の影響力もあろうが、最近も桐の箪笥の再下段から(そこには洋服が入ってる)物出したりしてたのに。

050827美容姿コーリンベルトが箱入り(ほぼ新品。成人式用に買ったか?)で見つかったのでもらう。
伊達締め(いま持ってるのは先生のところで揃えてもらった、シャーリング入り)の普通のがあったのでそれももらう(舞台で長襦袢姿にでもなる場合必要)。別珍の足袋や腰用の補正具は暑いので今度にした。「これ持って帰る」だのといいながら出していたら「あの棚にもなんかある」と母が言い出す。そのちょっと高いところにある棚を開けると、写真の物が出てきた。なんか道具?・・・よくみたら装道のだ。「美容姿」。これ、こないだ美容衿(うそ衿)についてたカタログに載ってた帯結ぶ台だ。
「なんでこんなのあるの?」「習ってたのよ、着付」「はぁ?」初耳である。「装道だよね?」「ソードー?会社で習ってたのよ。先生がそれだったのかしら」「覚えてる?」「わけないじゃない」。・・・だよね。とき緒さんが装道で着付を修めたので、彼女は道具なしで結べるだろうけど、これのことももしかしたら知ってるかもしれない。もらって帰る。(今見たら昭和44年版の説明書が入ってた)これが使えれば早替えも楽勝!

同じ棚から更に箱を出して中身を検める。
母のアクセサリー(なぜか真珠がいくつも出てくる。買ったのを忘れてまた買うらしい。ぼけるにはまだ早い。真珠がそんなに好きか?これは小さいだの、これは御木本で買っただの解説するが私にはあまり・・・)や、父のカフスやネクタイピン、ジッポなど出てくる。
しゃれた木の箱を発見。開けたらかんざし・笄(こうがい)、髪結い用の櫛、飾りの櫛、それに、三分紐と帯留が!帯留は高価なので(普通の物がまだ入り用な)初級者には手が回らず、憧れていたのだった。所有権を譲渡された母が「持ってっていいわよ」というので、もらう。それが冒頭の写真。

050827綿絽反物それから、また箪笥に戻って、半幅帯と兵児帯をもらう。

今日の収穫はもうひとつある。綿絽の浴衣の反物。これで来年は、浴衣が二着増えるらしい。しかも白地って持ってなかったから、とてもうれしい。