060504犬5:07要町発、高尾行。

稽古場行きの習慣から、市ヶ谷の乗り換えで都営新宿線の改札に入ってしまうも、駅員さんの迅速な対応に助けられ、予定の総武線に乗れる。
高尾に行くのは、寺山さんの命日である今日、お墓参りするため。
朝なので席も空いている。座って落ち着いて、昭和さん・イッキさんにメール。
「予定通りの電車に乗っています。今総武線です。駅の改札あたりでおちあいましょう。命日で、黒い服装がよかったのでしょうか? 私は赤い着物です」。


060504帯アップ命日は毎年昭和さんの公演だった為、私は当日のお墓参りは初めてだ。
朝5:00の電車に乗るという昭和さんあわせで異例の早起き、というか私は前日遅く帰ったので、眠ったら起きないだろう、と予想して無睡眠での出発。
赤茶の着物に、黒に龍の刺繍の帯、帯揚げだけは喪。
初めて寺山さんに会いにいったのは・・・8年前の夜中だ。糠信淑美さんの舞踏公演に出たとき、最終稽古の後、キャスト・スタッフ連れ立って車で行った。既に閉門していたが、お寺さんのご好意で、特別に入れてもらったんだった。わたしは鞄に入っていた『短歌零年』(創さんが昭和さんの為に、"寺山さんの新作として"書いた戯曲)を墓前において来た。そういえばあの時も、わたしは衣装の着物で、夜中なのに一匹の蝶がいた。今思えばきっとあれは、寺山さんの演出ね。真夜中にお墓の前で撮った写真には、何が映っていただろう?

 気付くと隣は、膝をぱっくり開いたパンチの若いあんちゃん。こんな朝から健康的にどこいくの?・・・ガムを三個まとめて口に入れた! が、ガラのわりに音もさせず、お行儀よい食べっぷり。
イッキさんの返信「おはよう。俺は今目白を出ます。間に合わないし、いつもの格好」。
遅れること40分、昭和さんの返信「はい!今、新宿です。これから明大前乗り換え、さて何時になりますか?」。
・・・。
どうやら私とイッキさんの方が先に着きそうだ。気づくとさっきのあんちゃんは降りていた。そうか、立川(笑)。登山服姿も増えてきた。

高尾駅6:33到着。
イッキさんとおちあい、朝マック。昭和さん到着予想は30分後の7時。6日に向けての打ち合わせをして待つが、昭和さん現れず。
メールしても返事なく・・・8時半。心配して電話したら、昭和さんが出た!
「おお!俺今さ、高尾山口に来てんだよ。フクロウ(笛)と鳥笛買おうと思って寄ったんだけど、売店、まだあいてなくってさ! 開店まで待つから、悪いけど、もう少しそこでねばってて」。
・・・。
それ、お墓参りの後のほうが(時間的にも)良かったのでは・・・? 昭和さんたら自由人なんだから! 
コーヒーを何杯かおかわりし、仕事の話題も尽きて、「で、最近愛はどうよ?」なんて言い出した9時半ごろ、ついに花束を持って御大登場!
いい天気のなか、昭和さんの記憶を頼りに15分程歩くと、霊園入口に到着する。
寺山さんの亡くなった日も、「これぞ五月晴れのサンプルだー、って感じの」(昭和談)いい天気だったという。そして毎年、この日はそんな天気なのだ。

060504昭和寺山記憶が蘇る。「この階段をあがったら寺山さんのところだ」と。
登って行くと、A・P・B-Tokyoの皆さんがひとりずつ、お墓に水をかけてお参りしていた。
それを少し離れたところに立って待つ。
「お先に失礼しました。あとで下でお会いしましょう」と高野さんが言って、降りて行く。


「寺山さん、ご無沙汰してます。来ましたよ」。
イッキさんも私も、昭和さんと寺山さんの話すところを、初めてみるのだ。そのあと私たちもご挨拶して、昭和さんが写真を撮ろうといい、一人ずつ写真を撮ったのだけど・・・最後に昭和さんが、寺山さんのお墓の「隣に」位置したのを見て、わかる。
ここに来てからずっと、昭和さんには、そこにいる寺山さんが見えていて、話をしている。お墓のところに椅子があって、そこに寺山さんが座っているかのように。
だからこの写真、「寺山さんのお墓の前の昭和さん」ではなく、「寺山さんと昭和さん」と私は言う。

060504浅野昭和下に降りると、A・P・B-Tokyoの皆さんが、6月の公演パンフ用の写真撮影の準備をしているようだ。
守り本尊様の石像が池の端に立ち並ぶのを見て昭和さんは「前に来た時はなかったぞ」と言う。「これが昭和さんの(生まれ年の)ですね」なんて話していると、高野さんがやってきて「昭和さんの写真も撮りたいんです。先に伝えたら昭和さん逃げちゃうと思って、午前中から張ってました(笑)」高野さんの作戦勝ちだ。川上志津子さんが持って来た学ランを着させられる昭和さん。カメラの準備時間に、浅野さんと昭和さんと昭和さんのご本尊のスリーショット。




060504まり鏡駅まで歩いて、新宿で壮行会さながらにお昼ごはんとビール。徹夜で昼にビール!
ふらふらになりながら、帰りがけ、手刀に先週の忘れ物をもらいに寄る。下に降りると、ロックな格好のバンドマンが集っている。着物で下げ髪の私は超浮いていて、凝視された。でもわたしもふらふらなので気にしない。

それにしてもほんといい天気!
寺山さん、6日は名古屋に来てくれるかな?