先日予告した、ショーの当日のこと。
朝10時に池袋三越のライオン前に集合。お昼ご飯持参のこと、とあったのでおにぎりと飲み物を買って10分前に到着すると、10数名の女性(半数は着物姿)がライオン前でひしめき合っている。
どなたも存知あげなかったので、点呼をとってるアンティークの銘仙を対丈でさらりと着たの女性に「こもだです」と話しかけると、そのかたがWingの大久保さんだった。とき緒さんもじき到着。「メイクさんが入るのでノーメイクで」と言いつかっており、朝っぱら、着物でノーメイクの女性の集団・・・(笑)10時10分ごろ全員が集まり、みんなで三越の通用門へ移動。徒歩3分の距離だが、ものすごいいい天気で日差しが厳しい。「みなさんの飲み物買いにちょっとコンビニ寄りまーす。お昼買ってないかたいらっしゃいますかー?」先導を失って横断歩道前で右往左往、紫外線が怖いので一緒にコンビニに入って涼んだりして・・・。

バリで買ったワンピースで行ったので、「これバティック?すてき。やっぱり着物好きは布好きよねー」と言われたり。着物好き大集合な日なんだなー。着付け・メイク(例のごとく口紅だけあとで)をする控室で、自分で長襦袢まで着て着付けを待つ。数人で長襦袢姿で座ってると女郎屋みたいだ。実は会った時からずっと気になってた(私服で)唐獅子の着物と帯だったかたに「唐獅子あわせ、いいですね。わたしも龍とか獅子好きで」と話しかける。その方は「こういう好みがバレてるから、お店行く度にこういうのありますよって出してくれちゃって、危ないの」と笑う。




わたしの着る薔薇づくしコーディネイト、写真では見ていたけど、実際に着てみると、組み合わせに改めて納得させられるというか、目から鱗。単体でも素敵だけど、この組み合わせにするとそれぞれから、よりキュートな魅力が出る。「帯の色と着物の水玉の色がおんなじなんですね」と言ったら「・・・そりゃ合わせてますよ、ショーですから」ちょっと怒らせたか(笑)。いや、実物を見ていなかったので、同色系とはわかっていたけど、全く同じ色とは思ってなかったのだ・・・。
後ほど口紅と共に髪型の仕上げ、という段取りだったが時間がなさそうなので、自力でやろうとしたところ、とき緒さんとSさんが手直しと髪飾りを付けるのを手伝ってくれた。(Sさんもお友達と二人で着ていて、あとでこのおふたりと意気投合して、4人で話していたら「ここは知り合いだったの?」と翼さんに誤解されるほど。「いえ、おふたりとは翼さんのお陰で出会えました」と返す。ほんとに!)

(その時間まだメイク中だった)トリを務める振袖・訪問着のふたり以外が会場奥の事務室に整列した、開演7分前。まだ誰も口紅を塗っていない状態。メイクがショー向けに派手な分、リップだけ素なのが物凄く目立つ。物凄く顔色が悪く見える。時間がぎりぎりなので翼さんが「口紅なしじゃだめなの?」とおっしゃり、モデル全員で「だめです!」と反対し(笑)、メイクさんのひとりがメイク室から大急ぎでやってきて、ベルトコンベアー方式で順々に口紅を塗られて行く。
とき緒さんは2番、わたしは4番。メイクさんが使ってないピンクのグロスを出しながら一応っぽく「何色がいいですか?」と言う。質問してるけど明からにその色を塗りたいんですよね?「一番かわいくなると思うのにしてください」くらいしか返し様ないじゃん。「僕はこれがいいと思うんですけど」と笑顔。やっぱり(笑)。「じゃあそれでお願いします」自分じゃ選ばない色だけど、さすが、でき上がるとちゃんとトータルバランスがいいのだった。ピンクは似合わないと思ってたのにね。
わたしはポップでガーリーな着物に合わせて、髪を下ろして、前髪も深めにおろして(いつも雑居房でつけてる)髪飾りの薔薇を加えて、薔薇づくし4点押しで。

裏で「一人ずつ行ってもらって、翼さんが着物の説明をします。たくさんお客様がいらっしゃるので、ゆっくり歩いて下さい。衣桁の前で一度止まって・・・」などと説明を受けたが判然とせず、帰って来たとき緒さんに訊いてる途中で「では次の方どうぞ・・・」お医者さんみたいな台詞に促され、なんとかなるでしょ、と出て行った。

すごい人数とは聞いてたけど、想像以上の大混雑。モデル通路とお客様を仕切るパーテーションのむこうはぎゅうぎゅう詰めになってて、その大半の人々がこっちにカメラを向けている!!半分以上は携帯だけど、お子様からおばさままで、写真撮りまくり。中には立派なカメラもったお兄さんも混じっていた。途中で「ちょっと待って!写真撮るから!」と止められたりしながら、なんとか一周して帰る。
藤居さんも来てくれてる筈だけど、どこにいるかわからない。写真を撮ろうとして構えてる坂戸をかろうじて発見。
最後に全員が再登場して並ぶ時に、手を振ってくれてるアリアーヌさんを発見。背が高いから見つけられました。着物だったのだけど肩までしか見えなかった。アリアーヌさんは季節の模様とか楽しむ人なので、今日のコーディネイトもきっと秋に向けての何かだった筈なのに。ああ残念。



そのあともう意識は朦朧としていた。名残惜しいけど、脱ぐ。そしてとき緒さんとふたり、浴衣に着替える。とにかく半襟を外さなきゃ・・・と外してる間に、大久保さんがさっと帯と着物を畳んでくれた。
なんだかぼーっとしてしまってて、申し訳なかった。


090716 松風にてそのあと、とってもお待たせてしてしまった坂戸と保さんと合流して、飲み。数年前から気になっていた、池袋北口の飲み処「松風」へ(とき緒さんの監督した映画『MATU☆KAZE』に坂戸と私は声で参加、保さんは出演している)。
砂々良っぽいお店。内装も味の出た古い木材だし、和紙を通した柔らかい灯り、メニューも手書きで落ち着くお店だった。砂々良以外で初めて「衣かつぎ」(里芋)をみつけた。煮こごりやら米なすの味噌田楽やら、おいしい和食にお酒が進む。
坂戸は「まりさんは、もっとばしっとしたのの方が似合うのに!あれ(今日の衣装)じゃ、ただのかわいい人です」と少々おかんむり(ただのかわいい人でもありがたいが・・・)。逆に、バリ島で撮ったあちらの民族衣装(赤・黒・金基調にした)写真を痛く気に入って「きれい!これです!今まで見た中でこのまりさんが一番好きです!」とまで言わしめた。あれが、坂戸のいう、ばしっとした感じなんだね、きっと。
どっちにしても、愛情いっぱいありがと、坂戸さん。
保さんが見せてくれた美術雑誌(なんてタイトルだっけ?)の屏風絵っぽい絵が美しかった。ほとんど画集を見ている感覚で、ずっと見ていたい感じ・・・金て、すごい色だよね。心躍る。この興奮は日本人の心に摺り込まれてるんだわ、きっと。金と他の色(とりわけ黒と濃緑)との際の美しいこと・・・!


このメンバーで揃うことが数ヶ月なかったので、積もる話もあり、長話してしまった。
あー、長い一日だったけど、楽しかった!
Wingのみなさま、関係者各位、ご来場のみなさま、ありがとうございました!


*大正ロマン展およびファッションショーの様子は、wingさんの公式ブログにて、写真たくさんで紹介されています。モデルさんは一般の方なので、写真の転載等はご遠慮ください、とのことです。
大正ロマン展/Wing〜田中翼のアンティーク着物