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語り歌う女優、こもだまりの製作日誌(2005〜)。 演劇・語り・ライブ等の上演情報や、稽古や、思索。 昭和精吾事務所 二代目代表。脚本・演出家。麻邑楽×麻人楽。 ヒューマンアカデミー演技講師。

池の下

満員御礼)池の下 第25回公演『葵上/班女』

【 満員御礼 】
池の下 第25回公演『葵上/班女』
〜三島由紀夫「近代能楽集」より
演出・美術:長野和文

おかげさまでぶじ終幕です。
ご来場と応援、誠にありがとうございました。

愛について、たくさん考えた2ヶ月間でした。

ひとまずは見届けてくださった皆様と、関係者の皆様に御礼を。
とてもしあわせな時間でした。

集合写真!


『葵上』(役名:俳優)
六条康子:稲川実加
若林光 :平澤遥
若林葵 :芹澤あい
看護婦 :こもだまり




『班女』(役名:俳優)
花子 :稲川実加
実子 :こもだまり
吉雄 :平澤遥


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池の下・葵上/班女)稽古スタート



稽古初日。
このメンバー、4人の俳優と長野さんで三島の世界をお見せします。

光/吉雄役の平澤瑤さんだけが初対面でしたが、会ってみて納得。
池の下の前回公演である実加さんと平澤さんのふたり芝居「アガタ」はとても面白かった。


今日は本読みだけだったが、続けて音にしてみて、2作品を同時上演する意味があることがわかった。上演順は知らないが、ふたつの物語を続けて見ることで、もう一方の作品の解釈の助けにもなるというか、補完しあって、世界が広がると感じた。決して「これが正しい」と押し付けるのではなく、ああそうか、と、観客それぞれに気づきがあるような広がりかたを助けてくれそう。

そして、個人的には俳優に専念して物語に没頭できることにわくわくしている。
久しぶりな感覚。

方向が間違っていれば演出がちゃんとただしてくれる、共演者もちょっとやそっとでは困った顔しないだろう、と信じられる。
例えるなら、気にせず大声を出していいんだよ!と言われたみたいな感じ(笑)

誤解があるかもしれないから注釈しますが、
近年の作品の座組も演出家もちゃんと力があって、信用できる人たちです。
けど今回はちょっと特別。特別というのは技術の話ではなくて、相性とか感覚の話。

長野さんの作品を見て「ああそうだよね」とか「そこはそうするよ」と感じることがたくさんあった。
(先に書いた「アガタ」がまさにそうだったので、長い感想メールを送ったのを覚えている)
だから麻人楽をやるにあたって質問して、参考文献を教えて頂いたりもした。

実加りんとは、出会った頃から同じものを持っていたり、打ち合わせたみたいに同じ色の服を着てたり「前世からの因縁があるのかねえ」ってふざけて言うくらい奇妙なシンクロをすることがあった。
長野さんは、そういう符合を引き起こす人なのだと思う。
普段いない場所(しかも道を間違えたハプニングのせいでわたしはその時間そこにいた)でばったり長野さんに会ったこともある。
今日も長野さんの発言で、わたしと実加りんがついこないだ話したような内容が出てきた。

実加りんが「個人的に、いまがこの作品をやるのにベストタイミングだなと思う」と言ったように、わたしも個人的な理由で、なるほどいま「班女」が来たか、と感じていた。
初めて「班女」をやったのは8年前。あの時には知らなかった感情をこの数年に味わった。
平穏を装ってたけど振り返ればそこから数ヶ月は確実に精神の調子が普通じゃなかった、不覚にも骨折するくらいには(笑)。骨はくっついたけど、折れる前には戻らない。わたしも違うものになったでしょう。

自分が演出する場合は当然、演出の視点でいる時間は多い。
共同製作の感覚であれば、演出でなくてもそう。
俳優だけやればいい時でも当然バランスは取る。客観の視点や俯瞰で共演者を見ながら作る。普段の生活で空気を読むのと同じで、俳優も、その世界で生きるために空気を読む。

でも今回は「そんなに空気を読まなくていいよ」って、身を委ねていいんじゃないかって思っている。
作品自体、世間から隔絶された一室で起こる物語で、あの人たちに世間体とか関係ない。

結果は、2ヶ月ほど先の絵空箱で。
どうか、楽しみにしていてください。

==================
池の下 第25回公演「葵上/班女」

作:三島由紀夫(「近代能楽集」より)
演出/美術:長野和文

●日程:12月14日(木)〜17日(日)
14木 19:00
15金 19:00
16土 15:00/19:00
17日 15:00

●劇場:絵空箱(有楽町線「江戸川橋」駅 徒歩2分/東西線「神楽坂」駅 徒歩9分)


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青蛾館・犬神◎まとめ2/2『犬神』組クレジット

青蛾館 寺山修司初期一幕劇連続上演 
第三弾 「犬神」
於・中野劇場MOMO
2013/2/9(土)、2/10(日)、2/11(月祝) 5ステージ



【犬神スタッフ】※敬称略
演出・美術:長野和文
演出助手:原田武志(劇団ING進行形)

【犬神キャスト】※パンフ通り
女詩人:こもだまり
月雄 :高島美沙
シロ :点滅
取上婆・近所の女:岩倉金太郎
夫・裁判官:鋤柄拓也
近所の男・先生:長谷川哲朗
花嫁:芹澤あい
黒子1:稲川実加
黒子2:芹澤あい
黒子3:井口香
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青蛾館・犬神◎終幕



ご来場いただいた皆様、関係者の皆様、応援してくれた皆様、ありがとうございました。
無事に、千秋楽を迎えることができました。

青蛾館は二度目とはいえ、演出もほとんどの俳優も初めてお会いする方が多く、どっきどきでしたが、一ヶ月の稽古期間でみんなで作り上げた『犬神』。

毎回たくさんのお客様がご来場くださり、寺山さんは愛されてるなあと改めて感じた。

細い踏み板の急な階段をゆっくり上がるとなって、最初は足がすくんだけれど、段々コツがわかって楽しめた。細々解釈が違うから「こういう読み方もあるのか!」と発見もたくさんあった。このタイミングで『犬神』を、そして女詩人をやれてよかったと思う。

演出陣ふたりから別のタイミングで「こもださん巫女的ですよね」と言われたのがいい思い出です。

さて次の回は写真集!

青蛾館・犬神◎初日・中日


「今日の犬」を見た保さんが犬写真をくれた。「中野駅付近にて。」だそうだ。
鏡前でお隣の美沙ぽんにも好評で「わたしにも送ってくださいー」と言われた。


小屋入り1日目、仕込みして場当たり。
2日目。場当たりの続きして、ゲネして、初日。
3日目。マチネ、ソワレの中日。

衣装はせっかく陽子さんが用意してくれたけど、ちょっと加工をしたかったので自前の着物を使うことにした。草履はあいちゃんが貸してくれたんだけど、お客様からは見えない、裏の足場の問題で急遽なしに。見た目としては草履あったほうが締まるのは確実なんだけど、安全と「足下あんまり見えないし」「室内ということで」という演出部の提言で足袋姿となった。あと一日稽古できたら、草履で出たかったな…。
普通の着物と名古屋帯の衣装、びしっと着たいとなると、時間もまあまあかかる。
劇場に入るまでできなかった出ハケの稽古も数こなしたいし、上演時間一時間とはいえ結構忙しかった。
お客様との面会では衣装OFF令が出ていたので、せっかくきれいに着られた着物も毎回着直し。
まあ、今回の舞台にはそれが合ってる気がする。
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告知)2/9土-11月祝 青蛾館『犬神』(作/寺山修司、演出/長野和文)に出演します。

昭和精吾事務所での『犬神』から10年以上経って、まさかの再会。
本読みで久しぶりに聞く、女詩人の語る首家の歴史、姑や月雄の台詞、黒子達の声。

野口和美さん率いる青蛾館の「寺山修司初期一幕劇連続上演」という企画にお呼びいただいた。
私の参加する『犬神』は、演劇集団池の下の長野和文さんが演出。
野口さんは、若い頃に読み合わせで月雄を読んでから思い入れが深く、大切に、いつかやろうと思っていた作品だとおっしゃった。
長野さんは初めてお会いするかただが、池の下の舞台は拝見したことがあるので、どんなに恐いかたかと想像していたら、物腰柔らかな、丁寧な話しをなさるので驚いた。
池の下で何度も『犬神』を上演されているが、長野さん曰く「可能性のある作品だと思うんです」。『犬神』の新しい可能性を、青蛾館という場に集ったメンバーで探る、という試みになるようだ。

昭和精吾事務所の『犬神』の音楽は唯一、シーザーの曲ではなく落合敏行さん作曲。
青蛾館は落合さんが音楽を作るのが常だが、今回『白夜』のみのご担当で、『犬神』には関わらない。近くて遠いというか、不思議な場所に位置する『犬神』体験になりそう。

まずは『犬神』について掲載しますが、続きに公演全体のお知らせがあります(長くなるので、記事を分けます)。
3公演、2公演の通し券(枚数限定)もございます。ご来場をお待ちしております。


第三弾 「犬神」
演出:長野和文(演劇集団 池の下)
出演:丹羽克子、高島美沙、こもだまり、稲川実加、芹澤あい、井口香、長谷川哲朗、岩倉金太郎、鋤柄拓也・点滅
日時:02/09(土)19:30
   02/10(日)14:00/18:00
   02/11(月祝)13:00/16:00

受付開始:開演1時間前/開場:開演30分前続きを読む
次☞9/25 昭和精吾事務所BAR■ご依頼☞showaseigo14@gmail.com■昭和精吾事務所代表。語り歌う女優。脚本・演出。寺山修司・岸田理生作品上演。実写妖怪モデル。麻人楽。ヒューマンアカデミー演技講師■客演☞廻天百眼、SAI、青蛾館、田園に死す三沢篇■協力☞FOXPILL CULT
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