WIP=「ワークインプログレス」ってあまり馴染みのない用語だと思うけれど、直訳で ”進行中の作業" つまり「完成ではない途中経過での公開、と捉えてもらえれば良いと思います。

3月から約2ヶ月に渡る、こもだまりWS体験レポートの総まとめ、WS参加者からの選抜された10名と3日で作るワークインプログレス版『朗読 原爆詩集』の稽古のレポート
WS7回分と、ここに記載してるWIP稽古3回分が「WSのオンライン見学」で見られる内容だった。
(5/5に受付終了)



WIPは、ここまでのWSほどがっつりではなくラフなレポートとして記録します。(なので、WSまで「高橋さん」って書いてたけど、普段の呼び名の「郁子さん」にします)



〜idenshi195 2021春のスペシャルワークショップ
「本来の声で空間を変える」〜


WIP版『朗読 原爆詩集』
原作:峠三吉(原爆詩集) 脚本・演出:高橋郁子





参考:[WSレポート]WS全7回 まとめ


上記全7回のWSを終えて、A・B両組から5名ずつ選抜された10名と私で作る、WIPの舞台。
WS最終日に郁子さんが「選抜にあたり、見るポイント」として伝えたのは以下の通りだった。

・表現者である自覚と目的(作品について、俳優としての自分がどう表現するのか)
・責任感(観客に対して・作品に対して)
・感覚が開いているか(共演者・観客に対して)
・ハードな進行でも楽しめているか

この基準と声のバランスなどで選ばれ、2チームに分けられ、二日間別で稽古、三日目に合流して夜本番というスケジュール(予告通りのハードな進行)。

idenshi195


《朔チーム》
小柴大始
村山かおり
由井美斗
舩澤侑花
薹史子


《望チーム》
やがら純子
松本ちえ
秋本哲志
和田高明
里見瑤子


以降、郁子さんが言ったことではなく私の私見で、区別付きにくそうなところは念のため、【※】をつけて表記していきます。ここはレポートで飽くまで私の解釈で書いているので、郁子さんの意図とはずれている場合もあります。

=========
1日目。

昼間は朔チーム。
WSのA組で一緒だったムー、ユイさん、おふなさんの三人と、B組のコッシー、だいさんのお二人。
薹(だい)史子さんは、去年夏の清水邦夫『楽屋』フェスで別チームの同じ女優A役で顔見知り。コロナ下で上演の別チームだから、楽屋で入れ替わりの際と、お互いの通し稽古と本番を見たくらいしか交流できなかったのだけど、偶然の再会が嬉しい。そんなわけで、初めましては小柴大始さん(コッシー)だけだった。

これまで2回、WIPで上演した際は、台本を稽古初日に配布したそうだが、今回は事前にpdfで送られていた。


本番で道具として舞台に乗るものだから、確認してからと念のため製本せずに来た。
コッシーはきちんと製本して製本テープまで貼っていたが、1ページ目の差替と最終ページに白紙を入れることになって「製本し直します!」と笑った(いい人だ…と思った)。

演出助手に、A組でご一緒してた(idenshi195サロンメンバーでもある)平井友梨さん、やまちあきさんが3日間付き合ってくれるという。

前のめりで物怖じしないお二人が郁子さんをサポートして進行を助けてくれた。
本番の衣装についての説明時に「ちょうど、まりさんのこういう感じです」と言われ「そう思って合わせてきましたよ!」「さすがまりさん!」
知ってる俳優(麻宮チヒロ、大島朋恵、紅日毬子、常盤美妃ら)が過去の『朗読 原爆詩集』に出演してる作品で、映像と写真を目にしていたからだが、何しろ3日しかないから少しでも不確定要素を消して行きたいのだ。

「はじめましての方もいるので、名前飛ばし(※槙尾さんのWSレポ参照)からやりましょう」
実はわたしは先述の通りコッシーしか知らない人はいなかったので楽勝だった(笑)

早速中身の話へ。
2チームが各3時間×2日間、つまり稽古は1つの詩あたり1日20分くらいしか費やせない。
「だから、他の人の担当する詩でも何を求められてるのか、自分のこととして受け取って掴んで行ってください。過去にもハプニングで当日突然、稽古してない詩を担当することになった俳優がいたけれど、その人は稽古中、自分事として聞いていたから本番ちゃんと語ってくれました。」

原作の『原爆詩集』は、被爆した峠三吉が広島の街や人々を克明に、でも詩として描いたもの。郁子さんはこれを楽譜として構成するにあたり、峠三吉の墓前に挨拶に行った。

出演者には一人ずつ役名が与えられた。
それは平和公園の石碑に刻まれた名前の文字からいただいていること(そのままではなく組替えて。実名通りにはしていない)、実際に現場にいた三吉が体験したことを同じように体感して、その時の感情や熱量を持って欲しいと郁子さんは言った。
役としては、あくまで朗読という表現を使うので、現在体験している(リアルな演技)のではなく、「過去に体験したことを、死者がよみがえって語りだす」のだと。
怒りのヒロシマ、と言われるが、怒りや苦しさを暴力的に表現するのでは、受け取る側が(とくに現代の若者は)耳も心も閉ざしてしまう。そうはしたくない。怒りや苦しみや疑問、いろんな感情は持ちつつも、感情的にではなく受け取ってもらうために、伝える方法として言葉の楽譜の形で朗読をするのだと思って欲しい、と言った。

【※】「死んだ人はみんな言葉になるのだ」と寺山修司は言った。
「どんな詩も、閉じられた書物の中では死んでいる。」
「経験の共有によってしか、詩は成立たないのである。」とも言った。
わたしの中にも、物語をするのは死者だ、というイメージがある。
多分それは手紙をたくさん書いてきたからかもしれない。わたしが書いた瞬間からそれは過去になって行き、翌日あきちゃんに手渡して読んでもらう頃にはもっと過去になっていると感じていた。(船便だった時代のタイムラグほどではないにせよ)

話が少し逸れるかもしれないが、だから死者が甦って過去を語る=書物の中で眠っている言葉が音にされるというイメージはわたしの中では合致している。
この話は長くなるので、しっくり来たってことだけに留めて先に進む。


そんな説明を受けて、WSで毎回冒頭にやった「円陣で、あからさまな合図なく気を飛ばし気を感じあって同時に読む」ということから始める。
さすがにWSで3月からやって来ているだけあって、手探りではなく、話が早い。

1日目はまず、楽譜の読み方を稽古し、明日動きをつけるということで、担当する詩を発表し、早速各詩の稽古を始めた。

ここからはもう怒涛だった。
まず、楽曲全体の演奏方法を確認(言葉としてのいわゆるアクセント、スピードや強弱、明暗など)。
やってみて、違えは「それだと明るすぎる」とか「そこだけ早くなってる」などと細かく修正。
それができたら、表現する内容の話。その当時のあなたは、何を感じて、何を伝えようとしているのかを言葉で確認。
その上で表現方法の話。「それだと怒りすぎてて、聞いてもらえない」「弱くて届かない」など。

演奏方法以後については普通の会話の技術の話だと考えればいい。
切実に伝えたいことがある → どういう伝え方をすれば伝わるか?
しかも朗読劇なので、観客から自分の読み姿、共演者とのバランス、この場のバランスなどもいっぺんに意識する必要がある。
一個ずつ段階を経てやらないと大変なやつだけど、それ結構いっぺんにこなしていかなくちゃいけないやつだ(笑)

そして読んでいないときも、その詩の世界の(当時のヒロシマの)人として風景になってほしいという。しかもリアルな芝居ではなくて、表現したいこと(いまどんな状況のどこにどういう姿でいて、何を感じているか)を理解した上で凝縮して内包して、リアルな芝居のスピードじゃない方法で表現してという発注。(それ、訓練した俳優でも結構大変なやつ!)わたしは好きだけどね、こういうの。

この一連の指示が何を目的としているかといえば、観客に俳優の見ているビジョンを共有するため。
郁子さんの書く脚本は(彼女が映画脚本からスタートしていることに大きく起因すると思うが)カメラワークが設定されている。郁子さんの中では画が確実に浮かんでいる。それを、俳優が演劇として身体で動いて見せるのではなく、声で、頭の中に映像を映すという試みなのだ。
(私の俳優として感覚では、ラジオドラマを読む時の感覚をイメージすると近いと感じた。)

レポートほどしっかり書かないと宣言したのにだいぶ多く書いてしまったのでこの辺で少し端折ることにする(笑)。

俳優の浮かべているビジョンが詩や楽譜と合っているか、描こうとしてるものは合っているが演奏方法がそれじゃないとか、俳優の出す音から判断して、微妙な違和感を潰して精度を高めていく。
演出助手の二人がボイスチューナー的な位置や、過去の出演者としてのアドバイスをしてくれた。

面白かったのは、最終的には朗読という形式を使うけれど、内容を理解するために通常の演劇のような感じ方をさせるところ。もしかしたら、ものによっては、朗読だという縛りを取っ払って一度全解放してやらせてみるのも早道のシーンもあるかもしれない(詩だと少し特殊だけれど)。

そんな感じであっという間に3時間が過ぎた。夜の稽古が始まるまで2時間休憩。
近所のコンビニに食料を買い出しに階段を上がると、夕日が暖かさが染みた(地下で裸足でちょっと冷えていたみたい)。コンビニのレジ前には、昼の部を終えたユイさんが板チョコを二枚抱えて立っている。「頭使って糖分が欲しくなりましたか!」と話しかけると「このあと、みんなで公園で自主練しようってことになったんで、栄養補給です」「!!」すごいなあ。
温かいものを食べようとウロウロしていると「まりさーん!」他の朔チームの面々がホットスナックを片手に「あったかいもの食べたくなりましたよねー」と話しかけてくるので「これからまだ稽古するんだって?」「え、なんで知ってるんですか」「情報早過ぎないですか」「さっきチョコを2枚持ったユイさんが…」と種明かし。風邪ひかないようにね、と言って別れる。偉いなあ。


チーズグラタンとホットコーヒーを買って地下に戻る。
ちょっとやり残しの作業があったので、持参したPCで作業して、演出部と少し話したあと、頭を休める。


望チームがやってくる。
WSで一緒だったサトシと里見さん、初めましての純子さん、ちえさん、タカさん。
名前飛ばしもさっきど違って緊張感あった。
同じ内容の7回のWSを受けているから当たり前かもしれないが、一緒にやっていないのに同じ練習方法を共有していて、稽古場は落ち着いている。

昼の部と同じ流れで、配役発表から本編へ。
望チームが最初の詩を担う、かつ、わたしがトップバッターを務めるのだと判明。
私はどちらかというと受け(後出し)派なので、1stシーンで流れを作るより、乗っかる方が得意なんだけど、そんなこと言ってられない。指名通り、しっかりスタートを切らねば。
とはいえ、全員が全部の詩を読んでる意識を持つという指定の作品作りで全員で空気を作るから、自家発電100%じゃなくていいが逆に、みんなの作った空気を精密に受け止めていいスタートを切れるか、という緊張感は増す。

冒頭、郁子さんの求める音がなかなか掴めず、調整にちょっと時間がかかってしまった。
「うーん、語尾の『えようか』の『か』が引っ込むんですよねえ」
「まだ少し怖いですね」
「ちょっと重いので全体のテンポあげましょうか」
「いっそ台詞寄りのイメージだとどうなります?…、あ、そっち方向ですね」
などと微調整を重ねる。

稽古中盤で腑に落ちた。序を除いて11の曲(詩)でセットリストを組んだライブだ。
1人から4人の主旋律担当が入れ替わりながら歌い、そこに副旋律(コーラス)が入ることもあり、歌ってない人々はダンサーとして舞台上に同時に生きている、というような、11人編成の出ハケなしのライブ。

(序を除き)〆となる詩も難航した。
内容を郁子さんがいろんな方面から言葉を尽くして説明する毎にどんどん感情が降り積もり(いま書いててもその時の呼吸が再生されてちょっと泣きそう)、目の前の未来を託すだれか、のことを思ったら色々乗っかっちゃって、大変だった。
郁子さんが私のその様子に気づいて「まりさんがこれだけキてるんだからいいものになるでしょう」と笑った。

「時間がないので、明日までに今日やったことをどれだけ咀嚼して、プランしてくるかにかかっています」と郁子さん。

稽古終了したらぐったりしていた。あきさんが美味しいシュークリームをくれて生き返る。
帰宅して、しばし呆然として、情緒不安定になりつつ、お風呂に入って早々に眠る。

=========
2日目。

今日は動きや曲との兼ね合いも稽古する。
準備はしてきた。この場にある全てとのセッションをするために、色々を手放すのだ。

稽古場に着いたら、演助の あきさんがおふなとムーに何かワークをさせている。
準備しながら音だけ聞いていたけど、変化していく様子がなかなか顕著。
結果、全員やってみようということになる。(詳細は省略)
二人ずつで向かい合ってするワークで、私はコッシーと。
マスク越しだから表情の情報は半減されるけど、目力もあるし、表現力も受信力もあるので、ちゃんと会話できたと感じた。あきさんには「うん、バチバチでしたね」と言われたが、対立というよりは熱い話し合いだった印象。(コッシーに直接感想聞けばよかったな)

コッシーのソロに超ピンポイントコーラスするから、ここで組ませてもらってよかった。
コッシーはちょっと弦ぽい響きのある声で、揺れが面白い。

なぜかセンターを認識しづらい場で、動きはちょっとやりづらかった。
「目を使わないで」と指示されていたので視覚情報の受信をオフり気味にしたんだけど、それが多分解釈違い。「目だけに頼らないで」の意味であって、目は使っていいのだ。私の感覚で言い直すとむしろ「目で見ないで」よりは「目で見えないところまで全部見て」「全身を目にして」って感じ。ダンスとか殺陣やるときのいつもの感覚でよかったみたい。そこにシフトしてからはやりづらさが減った。

だいさんは、昨日の時点で行けると確信してたから私は心配してなかったが、本人は不安があったようで今日多少のブレがあって演出から調整を受けていたけれど、そもそも人生経験が乗ってて、落ち着いてさえくれれば心配ないなと思っていたので、帰り際にそんな話をした。

ムーはもともと特徴のある声の持主で、ピュアさが感じられるので、郁子さんもここぞのところに使っていた。時々、おそらく本人の意図的でない裏返りみたいな現象が起きて、それが生っぽくて感情に訴えてくるので面白い。狙って使えるようになったら超強い武器。

おふなさんは髪が長く、郁子さんがWS初期から「二人は姉妹みたい」と評し、姉妹として読む詩をもらった。彼女はどちらかというと抑制が得意で、整えて提示するところがおそらく私と近い性質で、発してるものがとても読みやすく、組む相手としてはやりやすかった。
ただし二人とも抑制に行きがちなので、重くなりすぎないように気をつけた。

ユイさんが昨日からめちゃめちゃ進化してびっくりした。
帰り際に話しかけて「何か意識して変えたの?」ってインタビューしたくらい。
本人は意識してないらしいから、こういう変化が起きてて、すごくいいと思うと話したら「よかったですー」と眉毛をハの字にして帰っていった。(かわいい)


休憩を挟んで望チーム。
同じく あきさんのワークをした。私は最後にタカさんと。
タカさんは詩を読むときに不安そうに声が震えちゃうことがあったけど、向かい合ってみるとしっかり目線合わせてくる。タカさんの言葉に私が返したら、一発で受け止めてぽろぽろと涙を流し、声を詰まらせながら喋るというとてもドラマチックな展開に。しっかり相手の発するものを受け止める、いい素材じゃん、と思った。

セットリストとしての流れがうまく行かなくて、つなぎで結構時間をかけた。
一曲の演奏方法も、細かく調整した。

サトシさんと里見さんの「この曲はロックです」と言われてる詩は、骨太でかっこいい。
指揮者(演出の郁子さん)の意図と違って却下されたけど、二人がお互いにアクセルふかしまくって煙吐きまくって大型バイクで重低音響かせて爆走した感じのテイクは面白かった。お互いに聞いて影響を受けて乗って行けるタイプなのかも。里見さんは月蝕歌劇団では凛々しい男らしい役が多いが、ほかの詩では柔らかな、繊細な手の差し伸べかたをする場面もあって、新しい魅力を見た。
サトシさんは山下亜矢香さんのボイスチューニングを受けて、無理のないメジャーコードの声を発するようになったので、希望のあるパートが似合う。

ちえさんは、郁子さんが「こういうことも試してほしい」と全体に提案したことを悉くいち早くチャレンジしてみるその精神が素晴らしい。間違うときもしっかり間違うので、みんなの判断基準になってくれた。ナレーションをしてる方なので、テンポの勘がいい。

純子さんは、佇まいと声から人の善さ(良さじゃないよ、善さ)がわかる。
すごいなと思った。1日目の最初は探り気味だったのか、少し圧が出てないかなと思ったけど、結局それもいま思えば、周りをしっかり捉えてるがゆえのバランスだったのだと思う。いわゆる空気を読める人なのだろう。周りを不快にしない振る舞いができる人。

夜の部終了して、みんなを帰して、演出部と私、明日の本番までにやるべき残作業を数えてぐったりするが、とにかく帰る。最寄駅までついて、諸連絡や宣伝ツイートなどしていたら、疲労が実感されてきた。
食材を買おうとスーパーに寄ったが、カートを頼って体力を温存した。
夕食を摂ったら「回復したじゃん!お腹空いてだだけか!」と元気になったのも束の間、30分後にダウンした。


=========
3日目、本番日(無観客上演)の最終稽古
朝からスタッフチームは仕込んでいて、俳優が集合したときには音響卓、カメラが設置されていた。
ボイスチューナーの山下亜矢香さんも来てくれている(味方が増えて頼もしい)。

昼夜別で初顔合わせがあるので、スタッフ陣が打合せてる間に名前飛ばしで交流。
疲れか、本番への緊張からか、動きに気を取られるのか、その複合か、昨日までより皆の意思の疎通が取れない。
演出陣が「これは疲れだね!!短く休憩取りましょう!」と明るく空気を運ぼうと配慮してくれる。

今思えば、物の配置も変わって、初めましての共演者とスタッフさんが急に増えているんだから、丁寧に場を掴んで共有していく時間が必要だったのかもしれない(新しい家にもらわれて来たての子猫みたいに)。ムーが「まりさん見て落ち着こう!!」ってやって来たのは、子猫が知ってるタオルの匂いを嗅ぎに来たみたいな感じだったのかもね。だんだん空気は馴染んで来て、稽古は進んだ。

「詩は昨日まででできてるから心配してない」と郁子さんは言い切って、とにかくやっていない繋ぎ、全員での動き、音響のオペとの絡みなど本番に向けての調整をしていく。

最後まで悩んだがマスクなしでの上演を決め、マスクオフした顔を初めてみる人もいる状態でのゲネプロ。
まんまと不具合は起きたが「ゲネは失敗できる最後の時だから。本番でできればいいんだから!」と郁子さんは言って、休憩時間となった。


ディスタンスに気をつけながらごはんを食べ、本番準備へ。
第一回講師で、私たちに俳優としての心構えの礎をくれた東野醒子さんが登場。
醒子さん大好きなので駆け寄りたいのをこらえ、見計らって挨拶に行く。やっぱり醒さんの笑顔をみると安心する。
郁子さんが最後まで迷っていたある詩の配役を、開演直前に発表した。
ここまでのWSで積んで来たこと…俳優としての自覚、楽譜・演奏の理解、即興感覚、声の技術、身体の技術、プランとオーダーへの対応力、全部を使っての50分が始まった。


この先は本番日篇へ。


本番映像は5月11日いっぱい、1500円で配信します。
お申込みは5月11日の22:30まで。

原爆詩集
2)2021.5.2 上演ワークインプログレス『朗読 原爆詩集』本番 +アフタートーク
(無観客収録、複数カメラによるスイッチング)

■視聴チケット 公式案内■