Air*Log

語り歌う女優、こもだまりの製作日誌(2005〜)。 演劇・語り・ライブ等の上演情報や、稽古や、思索。 昭和精吾事務所 二代目代表。脚本・演出家。麻邑楽×麻人楽。 ヒューマンアカデミー演技講師。

2014年11月

再告知)12/14日 昭和精吾73歳 誕生日公演「寺山修司をうたう」

ひと月を切りました。
この土日は田中未知さんのイベントがあり、萩原さんも出演なさるのですが、残念ながら会場の都合で折込み受付していないとのことで、チラシを配布できず、がっくりきてます。
せっかくだから満員にして昭和さんへの誕生祝いにしてあげたいので、まわりに興味ありそうなかたがいたら、お知らせください。小さい会場ですがまだお席はございます!

昭和精吾のワンマンを1時間ちょっと、トークを挟んで若手(笑)の詩と歌。
わたしは昭和さんのリクエストにより、青蛾館で歌った歌を歌います。
寺山さんの詩に時々自動の朝比奈尚行さんが曲をつけてくれたものです。

お忙しい時期とは思いますが、心よりお待ちしております。
終演後の誕生会への参加もまだまだ受付中です。


寺山の語り部 伝説のアジテーター・昭和精吾の声を聴け!
寺山修司の死後も一環して精神を継承し、絶唱を続ける元「天井桟敷」の昭和精吾。この夏も「力石徹告別式(再現)」で弔辞を叫んだ昭和精吾の、レパートリーベストセレクトによる自らの誕生祝い!

昭和精吾73歳 誕生日公演「寺山修司をうたう」
作:寺山修司 音楽:J・A・シーザー 出演:昭和精吾
2014年12月14日(日)14時開演
新宿シアターpoo(新宿駅東南口より徒歩2分)
前売2500円 当日3000円(ともに1drink代含む)
※小さな会場につき50名様限定


【出演】昭和精吾(元・天井桟敷)
[歌と詩のプレゼント]こもだまり・イッキ・西邑卓哲
【ゲスト出演】[祝辞と弔辞]萩原朔美(元・天井桟敷)

音響:飯塚ひとみ
受付:野口有紀
当日制作:倉垣吉宏(舞台芸術創造機関SAI)、TETRA。
協力:株式会社ポスターハリスカンパニー、株式会社アクロス・エンタテインメント、FOXPILL CULT、麻邑楽
特別感謝:九條今日子
企画:昭和精吾事務所

※終演後、会場にお誕生日パーティを開催(2時間飲み放題2000円)。パーティのみの参加も可能。公演とは別途ご予約を承ります。公演をご覧になるかたも、予約時に別途ご申請ください。

【ご予約受付】
[シアターpoo]tel.03-3341-8992(シアターpoo 17:00-0:00)
[昭和精吾事務所]komodamari+syowa★gmail.com(★→@)
[予約フォーム]http://ticket.corich.jp/apply/59981/m/
(12/13土23:59まで受付)


【YouTube】昭和精吾による「アメリカよ」(1999年 渋谷ジァン・ジァン)http://youtu.be/XqcbRkuktMQ

語り用の構成台本について考察する

2014年は朗読と即興演奏の「ふじみやたくとこもだまり」が5本あって、構成台本をたくさん作った。
ここで言う構成台本は、原作があって、それを語り用に編曲作業をしたものを指す。
(たくとまりは2012年が1本、13年が3本、14年が5本てことは、数列的には来年7…それはムリそう!)

必要に駆られていくつも作ったおかげで、書き始めてからが早くなった。
実際に手を動かすまでの構想の時間の方が遥かに長く、数日ぼやぼや考えるだけで何もしない。PCすら開かない。ちょっと自分を疑うほどに何もしない(笑)。

そしていざPCに向かい書き終えたのを音読したらちょうどいい長さってことが続いてて、
そのたび「天才だな!」と自画自賛(ライターズハイってある?)して、調整に入る。
たくまりがだいたい持ち時間20〜25分だから、その感覚があるのかな。
それともこの長さが、短編の語りに心地よい長さなのかな。


とはいえ、わたしは物語作家ではないと自覚している。
わたしに書けるのは、レポートと手紙だ。
レポートだから、構成台本=存在する物語の、体裁を演し物の形態(イベントの性質や、出演者の特性や、持ち時間など)に合わせて整える作業はできるし楽しめる。
公演終了後に書く、わたしの役から見た相手役についての日誌も、
俳優・こもだまりと登場人物の見た世界のレポートであり、わたし(役)からあなたへの手紙。

先日の『たくとまりとともえの鬼姫』もそう。
あれは紅葉の自伝とあなたへの遺書。


今年は、たくとまり以外やバージョン違い含めて7本かな。
先日、初めて自分で書いた言葉を音にしたことが、とても大きい。
これまでも、音にした時の分かりやすさや語呂の理由で句読点の位置や単語を置き換えることはしてきたた。でもそれはあくまで編曲。自分で書くことはなかったし、今後もないと思っていた。

『鬼姫』構想期間中に、紅葉がしゃべり出したので書き留めてみた(それは駅からの帰り道だった)。
それが本番で語られた。
ほんの一部、ほんの数分のことだけれど、一生書かないと思ってたわたしにとっては大事件。その章前はたぶん俳優としての初舞台くらい緊張した。俳優ではなく、作家としてのわたしの初舞台。


その現象を検証してみて、レポートと手紙だったから書けたのだと思い至る。
つまり演じた役から見た物語(スピンオフ的なもの)なら書けるらしい。
そういえば再演の鬼姫終了後も紅葉はたくさん喋ってたな(それぞれに長い手紙を書いて、三人分、二週間後の打ち上げに間に合わなかったくらい長かった)。


書き替える勇気をくれたのは、演出家のスズキ拓朗さん。
寺山修司の『星の王子さま』を、鮮やかに身軽に変身させたのを目の当たりにした。
書くきっかけをくれたのは、ゆきやさん。
廻天百眼の舞台を見て、二次創作をたくさん発表してらっしゃる。特に『鬼姫』『少女椿』関連で書かれた紅葉と蘭とサホの物語は、わたしが読んで泣いてしまうほどの出来だった。戯曲の中の台詞しか見えてなかったわたしに、小説(ノベライズ)という体裁の見せ方があるのを教えてくれた。

そしてまず、わたしの中に深く残る作品と役をくれた作家の石井飛鳥さん。
ありがとう。
一緒に『鬼姫』の舞台を作った共演者や関係者のおかげでもある。
これまで一緒に作品を作ってくれたすべての仲間たちに感謝。
全く想像できてなかったことが出てきて、今後面白くなりそう。
いま新しいことが起きるなんて、思ってもいなかったのにね。


今日は早起きしたので、昼間に構成台本2つ仕上げた。キーボードを打つ手が調子いい。
台本のひとつは麻邑楽用。8月のワンマンの際に「戯曲+音楽の弾き語りユニット」というコンセプトを明確にしたので、組曲のような形でお届けする予定。詳しくはまた告知記事にて。
もうひとつは年内の悪巧み用。発表がまだだから詳しくは言えないけど恒例の年末、楽しみにしていてください。


ここまで書いて気づいた。
語りの構成台本は「楽譜」であるといい続けてきて、それは横書きで、いわゆる音楽の楽譜の体裁に似ている。音(声)を重ねることを重視した楽譜は横書きが見易い。

でも『星の王子さま』『鬼姫』や三島作品は縦書きだ。

会話が主な場合は縦書きにしたくなるのか?
『鬼姫』にも歌や声の重なりを作ったけど…縦書きで無理やり書いてる…。
物語重視か、音の快楽重視か、の差なのかなぁ?自然に選んでいた。要検証。

カバー曲のこと

麻邑楽を始めるとき漠然と「百眼で歌った卓哲さん曲のセルフカバーと寺山さん曲のカバー(蘭妖子さんやカルメン・マキさん)だろう」と考えていたわたしの予想を覆して、卓哲さんは麻邑楽用にオリジナル曲を数曲書き上げた。結成前から既にオリジナル曲があったので、カバーって選択肢はすっかり忘れていた。

先日は、瞬くんリクエストがあったのはもちろん個人枠だったせいで発想が違ってたのか、当然の如く「プカプカ」をカバーすることにした。麻邑楽的、初カバー。
いまさらだけど、わたしはここ数年、卓哲さんと藤宮さんの曲ばかり歌ってきたんだ。(なんと贅沢!)


反省会で「カバー、(発想の外になってたけど)思いのほかよかったね」て話が出た。
卓哲さん曰く「カバーは"有名な曲をやってみた"がありがちだけど、知られざる名曲を発掘して紹介するとか、その曲の背景が面白いとかってのを選ぶ基準にしてる。この曲は俳優も多くカバーしてるってのがいいと思ったよ」
「なるほど。この曲って男女二人出てくるじゃない?だから戯曲っぽいというか、俳優には演りやすい曲な気がする」
「なるほど。うん、普段より歌う時芝居っぽい動きというか、アクション結構あるなって思ったのはそのせいかも」
「役があると、雑居房の曲もそうだったし、あ、見世物地獄も近いかも、台詞言ってるみたいなノリになるよ」

「プカプカ」やることになって、YouTubeにあったいろんな人のversion聞いて、これは自由演技だなって判断した。そこから自分の歌いたい方向を構築していく時、頭に浮かんだ声は中島みゆきだった。20歳頃、中島みゆきの曲ばかり使った舞台をやって、フォーク時代〜世良公則プロデュースのロック路線〜瀬尾一三プロデュースの歌姫路線と一気に聞きまくった、その頃の記憶が甦った、って話をした。
それは学生の頃だから、自分でもそれが蓄積されてて急に思い出したのは意外だった。
「フォークそんなに知らないな。あとは、長渕さんの「純恋歌」とか「順子」とか、泉谷しげるとか有名なのしか…」
なんてつらつら話してた。
(この日誌を下書きで寝かせてある時期にお客様から、長渕さんと泉谷さんと中島みゆきの話がピンポイントで出てびっくりした!)
そして思い出した曲を「あ、これ知ってる?」と挙げたら、
卓哲さんが「俺それ好き。でも知らない人多いと思う」と応えた。
これも舞台のBGMで使われたから知ってた曲で、そっか、有名な曲じゃないのか。
麻邑楽に馴染みそうだし、わたしも好きな曲だし、いつかやれたらいいな。

12/14も昭和さんのリクエストで『銀幕哀吟』をやる。
詩は寺山さん、曲は時々自動の朝比奈尚行さん。これもカバー(だけど12/14は麻邑楽で出演じゃないや!)。これも漠然と、寺山さんの詩を歌えたらいいなと思っていたら、ひょんなことで叶ってしまったという、ラッキーパターン。

数年前のA・P・B-Tokyoの実験公演で、寺山さんの詩を歌ったことはある。
わたしにもらったシーンは、わたしが一人で長く喋ったあと相聞みたいに集団と掛け合いになるシーンだった。
そのシーンのト書きに「シタールを弾いている男がいる」(恐らくシーザーさんだろう)とあるのをいいことに、「曲作ってもいいですか?」と言って歌のシーンにしてしまった。稽古場からバイクでの帰り道、鼻歌で作ったメロを元にギター伴奏つけてもらった、「あいあ」というタイトルの曲。
うーん、この時は突貫工事だったから、機会があったらこれもちゃんとしたいな。
やりたいこと山積み。
なんてしあわせな人生!

こもだまり「星の王子さま」を語り、麻邑楽曲を歌う。 in 真弓 瞬BD Live 【Love Life Live vol.5】



わたしは睡眠不足がてきめんに顔に出る。
だから前夜は王子さまの為に、お肌のゴールデンタイムのうちに眠って、早起き。
台本に最後の手直しして、全員分印刷して余裕の出発。

会場に着くとみんな揃っていた。
「まり姉〜!」と瞬くん・万矢ちゃんが迎えてくれる。7月に出会ったばかりとは思えない。怒濤の公演を生き抜いた、頼もしき戦友のふたり。
「おはようございます。」赤いTシャツの卓哲さんをふたりに紹介。考えれば卓哲さんは青蛾館『星の王子さま』を見ているし、万矢は8月の麻邑楽ワンマンを見ているし、瞬くんが卓哲さんを見たことないだけなのか。瞬くんも麻邑楽ライブ来る予定だったし(前日にラジオの仕事が入って来られず)、この4人、ご縁があったのかもね。
「衣装はこれにカーディガン持って来たんで。」
「カーディガン?麻邑楽なのにリラックス?」
「いや今日はあくまでバックだから。あとカーディガンは攻めの服だから。」
「?」
「攻める男が着てたから。」
「??」


(初の個人名パスの記念写真。感動してどんな顔していいかわからないわたし。)

音と台詞のきっかけを知らせるために、わたしが全役読んで卓哲さんが音を当てた録音は事前に送ってあったとはいえ、万矢・瞬くんとの読み合わせは今日が初だ。
万矢「音楽いいですねー。まり姉の録音のクオリティ聞いて、もうこれでいいじゃんって思った(笑)」
まり「いやいやムリ(笑)役作りはお任せだから自由にやってね」
万矢「衣装、これとこれどっちがいいかなあ?」
自分の役割をきちんと把握している。万矢はわたしが想像した以上の準備をしてくれていた。

リハで照明さんが「前明かりだけでいいですか?」と言うのに「お手数なんですが、タイミングで暗くするとか、夜にするとかお願いしたいんですけど…大まかに台本に指示があるので、出来る範囲でついてきてもらえますか?」と台本を渡す。戸惑う照明さん(朗読やる場合はいつもそう。ごめんなさい)。でも語りは動きがないから、照明ってすごく重要なのです。
前明かりだけだと台本が影になって見えなかったので、舞台明かりも入れて調整してもらう。
万矢の予想外の役作りにリハで笑っちゃった。瞬くんは思い描いた以上の優しさが滲む。これは本番楽しくなりそうだ。


メイクを終えて幕のしまった舞台上に行くと、各々確認作業をしているふたり。まじめ…。
続きを読む

高橋郁子さん

日誌のアクセス数がいつもの10倍になってたので何が起きたのかと思ったらどうやら、高橋郁子さんの『潮騒の祈り』による検索のよう。
3年前の2011年12月に出演した、女性三人での語りと、ピアノの作品。
今年の12月に東野醒子さんは引き続き、ほか二人は新メンバーで上演される。

もちろん見たい。

郁子さんとは、わたしが尊敬する女優、東野醒子(とうや・さめこ)さんの紹介で出会った。
おそらく3年前の記事にその経緯などは書いたと思うので詳しくは割愛するが、
「まりちゃんと合う気がするの」という醒子さんの勘はぴたりと当たり、わたしが思い描き、そして実際に構成台本として書いて来た語り台本(戯曲)のルールと、郁子さんの脚本のルールはとてもとても近かった。わたしが作った横書きの台本を見せて「この台本は楽譜だと思っています」と私が言うと、郁子さんも「そう!そうなんです!」。そんな人に会ったことなかったので、すごく興奮したのを覚えている。

そういったわけで、簡単ですが、紹介を書いておきます。
女性の視点での、やわらかで、湿った(わたしたちの共通言語では「湿度の高い声」などど表現する)、あたたかな、そんな作品。それは文字通り、子宮の印象だと思う。
身体のなかの海=羊水を共有した母と娘の物語。

3年前のわたしの書いた記事も参考にして、ご興味を持たれたらぜひ、足をお運びください。
※タイトルで検索するとYoutubeに予告映像が出て来ますが、ひとつは私が作った2011年のものです。お間違えなく!


『潮騒の祈り』
作・演出:高橋郁子
出演:  【語り】 柊瑠美  東野醒子  春名風花  【音楽】上畑正和

文化放送サイト内 http://www.joqr.co.jp/topics/shiosainoinori2014.php
高橋郁子サイト「idenshi195」 http://idenshi195.com/

告知)11/29土 麻邑楽3rd live@渋谷Last Waltz(解散レコード企画)

冬の麻邑楽やります。でもまず明日の11/5の課外活動的ライブが終わってから!
どうカウントしてるんだっけ?(こうかな。)

5/5 結成前1stライブ
8/29 2ndライブ/結成記念 初ワンマン
(これ0と1って数えたほうがよかったのかしら。あとの祭り感。)

12月の昭和さん誕生日公演で卓哲さんに歌ってもらうことになった前哨戦も兼ねて、
ちょうど二ヶ月ぶりの【麻邑楽-moura-】です。
麻邑楽が生まれて初めての冬。今日でちょうど150日め、です。
…そういえば曲作りは初夏からなので夏〜初秋の歌しかない。
辛うじて百眼曲セルフカバー「臘月記」が冬だけどどうしよう(臘月とは12月のことです)。


12/14は各々ソロなので、11/29で年内の麻邑楽ライブは終わりです。
(とはいえ、わたしの歌の演奏は卓哲さんなので見た目は麻邑楽。)
この日は、(主に赤い人が)がんばれたら物販持っていきたいと思ってますので、応援を…(赤い方に)、応援の念を送ってくださいませ!



解散レコードpresents「弟4回 東日本とライヴハウスの為のイベント」
2014年11月29日(土)
渋谷Last Waltz http://lastwaltz.info

開場・開演:16:30
※麻邑楽出演時間は18:50-19:15
※タイムテーブルはこちらhttp://kaisan.in/20141129/

前売:羊2,300(+1drink代別)
当日:羊2,800(+1drink代別)


出演┐
ガールフレンド(怪)
クドウヒロポ(ドタマカチワルド)
生アム
BLACK RIBONS(トリ)
見たら死ぬ
三遊亭どりいむ(落語)
麻邑楽-moura-
DJ赤ちゃん(a.k.a.大島朋恵)
DJきえるだきえる
DJちくわパン(キメラドロップ)
DJフジタ略してフジミヤタク(Magromance/UM-アム-)

※イベント収益(売上-会場費)と会場内設置の募金箱の全額を日本赤十字社を通して東日本大震災被災地に義援金として寄付致します。
※再入場可
※会場内禁煙

「たくとまりとおおしまともえの鬼姫」本番 in 10日目の雨


紅葉:はやく私を、殺しておくれ。(撮影:藤居幸一さん)



昭和さんチラシが出来上がって、百眼のパスとUMのパスをもらったので記念写真。
リハの時間がたくさん取れて、サブステなのに照明さんのご好意でちょっとした暗転も手伝ってくれて、万全の態勢だ。

社長と大島さんがステージ上、わたしがステージの下から始める趣向。
見知った顔が最前列に満面の笑みで陣取っている。渋谷の舞台のあとダッシュで駆けつけると聞いていたお客様も間に合ったようだ。

開演前の静かな演奏の中、わたしのMC。
「本日は、アム10周年にお越しいたどきありがとうございます。ふじみやたくとこもだまり、と、本日はゲストにおおしまともえさんをお迎えしました。たくとまり初の女性ゲストです。そうなんですよ大島さん!
これから朗読する『鬼姫』は、このあとメインステージにも登場する廻天百眼というチームの作品で、その初演の音楽を担当していた藤宮さんと出会った作品です。そのヒロインである蘭を演じていた大島さんとの出会いの作品でもあります。数年後、なっちこと金原沙亜弥さん主演で上演したので、ご存知のかたもいらっしゃると思います。蘭が戦いを挑む吸血鬼の王・紅葉という役をわたしが初演再演とも演じました。そして別の作品『少女椿』で、千年前に紅葉が戦いを挑んだ先代の王がサホという名前だったということを知ったのですが…」

2014.11.02 たくとまりvol.8
ふじみやたくとこもだまりとおおしまともえの鬼姫
「鬼姫 - 約束の血」 
構成:こもだまり 即興サントラ:ふじみやたく

[出演]
蘭・サホ:大島朋恵
紅葉  :こもだまり
鬼の楽士:藤宮拓


[特別出演]
あぐり:紅日毬子
睡蓮:仲村弥生
[TEXT]
石井飛鳥「鬼姫」「少女椿」(虚飾集団廻天百眼 戯曲)
ゆきや「君を待ち望む」「千年前の物語」「共に生けぬ因果は運命」(pixiv)


 
(撮影:石井飛鳥さん)


音楽が止む。
サホが「♪かごめ かごめ」を静かにうたう。呼ばれたような気がして顔を上げる、まだ生まれたばかりの紅葉。鬼さんこちら、手のなるほうへ。かごめを辿って彷徨って、たどり着いた場所で見えるのは、サホの背中。

あぐり「サホ姫様ー!人間上がりが、うまれましたー!」
サホ「♪うしろの正面だあれ?」
あぐり「名は、紅葉でございます。」
睡蓮「めでたや!」


こんなオープニングでした。
『鬼姫』で描かれた吸血鬼一族の王・紅葉と、吸血鬼になりたての蘭との戦い。
『少女椿』の中で描かれた『鬼姫エピソード零』(正式名じゃあなくて、わたしが勝手にそう呼んでいる)の中の、千年前の世界=紅葉の先代の王・サホと、吸血鬼になりたての紅葉との戦い。
その別々の戯曲に描かれた「サホー紅葉ー蘭」という系譜を一つにしてみたい、サホとサホの生まれ変わりである蘭、その両方を大島さんに演じてもらうというのが狙い。
でも何より、大島さんの蘭ともう一度会えるのなら会いたい、という私のわがままが一番の理由。
(一応言うけど、もちろんなっちの蘭も愛してる。生き別れた娘や恋人を思うみたいなもので、比べようがないことなのです。)続きを読む

『鬼姫』前夜

前日のSAIの稽古場で大島さんと、休憩時間に軽く読み合わせましょうかと密談していたらおにいが
「や、せっかくだからアップがてら読み合わせたらいいんじゃないですか?時間取っていいですよ」という。お言葉に甘えて、ほかのみんなが作業しつつ歓談しているざわざわに紛れて、ふたりで密かに読み合わせ。修正を考えつつ冷静な部分を残しての読み合わせなのに、それでも懐かしい大島蘭の声に震える。
そういうな甘い時間を終えて、ふたりでほわーとなっていた。
(これは鬼姫知らないと伝わらないかもだけど、鬼姫は愛の物語なので、いわばラブシーンが終わったみたいなほわー、なのね。)
そんなふたりに
おにい「さ、準備いいですか?」
ふたり「はい?」
おにい「やってくれるんでしょ。俺たち明日行けないんですよ。」
ふたり「えっと…」
おにい「大島さんのいいとこ、みてみたいなぁ」
TETRA。「こもださんのいいとこ…」
みんごす「(*´ω`*)」

一気飲みのノリで朗読させるの?!
しかもこのラブラブなやつを!(笑)

それで音楽なしだけど公開稽古。
そしてその反応から、主観と客観のバランスを変えようと思い至る。
イトの稽古して、帰って夕食を食べて、早速台本を直す。
うん、これがひとつ客観を手に入れた形式だと思う。
おにい、TETRA。、みんごす、ありがとう!

深夜になったけど、pdfをDropboxに放り込んで、連絡して、眠る。
明日は、本番。続きを読む
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