2017年3月17〜22日、東京芸術劇場シアターウエストにて、出演者総勢35名の大所帯公演。





劇団じゃないのに劇団並みに、表で裏で皆が走り回り、とにかく走り続けた作品でした。
わたしは(廻天百眼本番が3/7まであったので)最後の2週間しか稽古にがっつりいることが出来ず、スタートの数日と休演日1日だけ青蛾館の稽古に来て、また数日ザムザに通い、ここに戻った時には暖かく「おかえり」と言って迎えてくださった座組の皆さんには感謝しています。

マダム青蛾の館に集うものたちの、ひとときの激しく美しい夢でした。
最終日のウォーミングアップ中に一年前の『くるみ割り人形』でも共演したさおちゃん(中井沙織さん)がその時の劇中歌を歌い始めました。
「♪ゆーめから醒めたら朝、そーれはー、きせーきね」
夢から醒めたら。その時はまだ夢の渦中だったから、全く気付かずに懐かしいねってみんなで歌ったけど、終わってからtwitterで「まだ醒めたくない!」と何人ものメンバーが言っていました。大変だけどそれくらい充実した日々でした。

マダムは今プロジェクトのテーマは『継承』だと言っていました。
蜷川幸雄氏が亡くなり、先輩から自分の世代が引き継いだものを次世代に、俳優として自分が得たものを若い俳優に継承していくという決意。蜷川さんのところでマダムがご一緒してきた石井愃一さん始め、日本一の巨人俳優・澤魁士(さわ・かいじ)さんやミゼットプロレスラーであるプリティ太田さん、さいたまネクスト・シアターの若い俳優たちなど、蜷川組の人々が参加しました。


そして天井桟敷の俳優であった若松武史さん。
在籍時期が重なっていないので、昭和精吾との共演は寺山さん没後のパルコ劇場での『青ひげ公の城』が初めてだったそうです。(その公演は青蛾館『星の王子さま』で共演した未唯mieさんも出演していました。)わたしが娘さん・若松絵里さんと共演したのも青蛾館『青ひげ公の城』でした。
青蛾館が繋いでくれたご縁は多く、ありがたい出会いばかりです。続きを読む