必要にかられて殺陣指導を受けることになって、木刀を持たされ、「重っ!」。
考えてみたら、格闘技も武術もやったことない。
道具を使うスポーツもほぼやったことない(バッティングセンターは得意だけど、テニスは3分しかやったことない)。ダンスとバレーボール、どっちも持ち道具ないものね。


次の舞台、来年の2/20〜23に客演します廻天百眼の『鬼姫』の稽古です。新宿タイニイアリス、何年ぶりだ??

そんなわけで時間がないので、正式じゃないにしろ、自分の引き出しにある、使えるもの総動員してモノにするしかない。演劇のメソッドとしてやった摺り足と、ダンスでの全身で空間を捉える感覚とを呼び覚ます為に、一年ぶりにボディファンデーションとレオタードを着用。レオタードは肌に近いから、身体の感覚に集中できる。あと、たぶんスイッチが入るんだと思う。「身体の稽古しますよ」っていうスイッチが。


廻天百眼には純粋な役者さんだけじゃなく、異分野から人が集まっていて、舞踏手さんや、バレリーナさんや、ポールダンサーさんがいて、稽古着もバラバラ。初めて行った稽古でそれを見て(一応演劇の稽古の時は最初は様子見で、Tシャツにジャージ、靴下はダンス用ので行く。靴履いてする稽古はどうも落ちつかない)、じゃあ次はダンスの稽古着でいいやって思って、今日、2回目の稽古はレオタードと短パンと一応上にTシャツを羽織って行った。やっぱりやりやすかった。
殺陣の振付(振付って呼ぶのも面白い)をしてくれる青木さんは、カンフー着に腹帯をぐっとしめた恰好で裸足。大島さんの先輩の役者さん。


前回の稽古(私の人生初殺陣稽古)の話。
基本姿勢・歩き方・足運びの重心移動・刀の持ち方基本の攻撃を習った。
それで「他人と戦おうと思って対峙したことないな」ってことと、「道具を自分の身体の一部として感覚する」ことの経験がないことに気づく。
真面目な話、四輪の自動車に乗る人ってすごいと思う、自分の身体よりはるかに大きい物体の大きさを把握するわけでしょ。私はスクーターが限度。ダンスのおかげで自分の身体はそこそろ扱えると思うけれど、木刀って重いし長いから、これを自分の身体の一部にするって・・・時間すごくかかりそうだなと思った。仕方ないのでとりあえず、休憩時間もずーーっと木刀を握ってた。


で今回は、タイムテーブルが組まれていたので、入り時間に行くと、他の人の殺陣を付けてる最中だった。
振付けて実践して直してってところを見れて、やりかたはダンスの稽古と似てるなと一安心。
ひと段落して、じゃあ次、10分後からまりさんの振りを付けましょうってことで、青木さんが木刀を持って来てくれる。構えてみたら、なんか軽い。木刀によって重さ違うのかな、と思って稽古に入ってしばらくしたら、途中で常川さんに「それ、ぼくの木刀だよね? それ重いから他の使ったほうがいいよ」(マイ木刀を持ってる人は持参、わたしは劇団の木刀を借りてるのです)と替わりのを持って来てくださる。それが前回使った木刀だった。確かに、常川さんの木刀のより軽い。ってことは、刀に慣れてきてるってことなのかも!と光明が射す。

青木さんの見本を真似て「上段から互いに打ち合って・・」とか「しゃがんでその刀をよけて・・」とか「そこから柄(つか)打ち、よけて胴切り」とか、振りがついていく。少しやっては返して、できたら最初から繋げてやってみて、という段取りもダンスの稽古にそっくり。相手が殺陣になれてる人なお陰もあると思うけど、すごく楽しい!!一度覚えちゃった太刀筋を部分的に逆にしたりすると、わからなくなる(前のが出てきちゃう)のもダンスと一緒。
ダンスと違うのは、曲でカウントとるわけじゃないので、順番がわからなくなるところ。
順調にすすんで、頭から通してみた時に、すっぽり頭から抜けてる箇所があった。完璧に忘れてて「こういうのです」って言われても「・・・? そんなのありましたっけ?」「ありましたよ!(全員)」みたいな。
その場はわからないまま言われた通りやったけど、あとで考えたら、太刀筋を途中で直した箇所で、うまくできなかったのを練習して、上書きしたら、逆にひっかかりがなくなって忘れてしまったみたい。まだらボケかと思ってひやっとした。


ここ数ヶ月、昼間に家でご飯を食べるときは時代劇専門チャンネルをかけてることが多かった。着物の着こなしを見るのが楽しいからだったんだけど、そこで殺陣も頻繁に出て来るおかげで、殺陣にも個性があるんだなあということくらいはわかった。『大江戸捜査網』の里見浩太郎は裾が乱れないのに、瑳川哲郎さんは裾が乱れて襦袢だか褌がちらちら見える。親分の殺陣はどっしりしてる。とか、そんなこと。
私の役は(まだ台本読んでないんだけど)、どういう殺陣をするべきなのかなー。初心者の癖に欲張りすぎか!

先生の(DVD副音声的)解説入りの動画を石井さん(主宰・脚本・演出)が撮ってくれたので、それを頼りに復習することができそう。わたしの一番気に入った振りは、すぐそれをやろうとするのでバレてて、「そこで得意のー!」という解説声が入っている(笑)

剣道を一度もやったことないので勘で言うが、剣道と殺陣って案外遠いものな気がする。より正確に言うなら、剣道のルールと殺陣のルールは遠い。同じ「刀」類を使うものだけど、剣道は人を殺す為ではなく、ルールに則った、攻撃。殺陣は人を殺傷する為の動きを演劇として見せるもの。剣道は当てるけど殺さないことが前提で、殺陣は殺すように見せるけど当てないことが前提。でもどうなんだろう? 武道って、対峙した瞬間にお互いの強さがわかるっていうんだから、剣道する人は殺気を発するんだろうな。殺陣はやっぱり演劇なんだな。殺陣じゃなくても、殺人者の役とか殺人シーンだって、役者は、本当には殺さない。没頭して演じながら、観客の目という鏡に映る自分の姿を同時に見ている。
常川さんは総合格闘技をしているそうなので、今度ここ詳しく訊いてみよう!常川さんの稽古着は、道着に袴、剣道の練習着なのかな?
バレリーナの花りんちゃんは、レオタードにジャンパー羽織って、ニットのパンツにバレエシューズで殺陣もしてた。ほんとバラバラでおもしろい。大畑くんは殺陣経験者らしいけど、役では殺陣はないらしい。殺陣経験者は、切られた時の見せ方とかすごく参考になった(殺陣は斬られる側がうまくないと、強く見えないと、劇団時代に手伝ってくれたモトアッキーが教えてくれた)。なにしろわたしは引き出しを開けても、殺陣の型は一切出て来ないのだから! 人の稽古を見て、斬られたらこう反応するのか、と学習していく。
ゼロからの出発、新しい技術の習得ってほんとに楽しい。
去年の6月、人形振りを初めて教わったときのような興奮(そうだ、あの時もレオタードを密かに着たんだった)。
格闘技を一度もやったことないけれど、『はじめの一歩』というボクシングマンガの愛読者であるので、強いボクサーの条件とか、戦って勝つ条件とか、頭での知識はちょっとあると思っている。強いボクサーはパンチの初動がわからないらしい。予備動作なしでパンチが来ると、予測ができないから避けられないらしい。青木さんも「打つ時に、引いて勢い付けちゃ(バックスイングしちゃ)ダメ」と言ってた。だから構えたところから最短の距離で相手の急所に向かうのがベストだ、というのは知ってはいる。
そこらへんの調整は追々。

興奮しすぎて長文になったのでこのへんで。



そろそろ本チラシが出来るようなので、詳細もろもろ近日中に発表します。
仮チラシもらいそびれたまま今年が終わりそう。
そしてその日のうちに筋肉痛・・・。
筋肉痛のまま大掃除シーズンに突入。