誰を記憶するでもなく、誰に記憶されるでもなく、自分自身を記憶する光の情景。私たちが記憶と呼ぶもの、それは単なる記憶の記憶で、記憶の痕跡に過ぎない。記憶にラベルをつけて整理整頓し、お行儀良く過去から未来へ一直線に並べ直すことがもし記憶であるなら、世界は何と貧弱で頼りなく、暗く悲しいものだろう。忘却。記憶の本当の名前。光り輝く彼だけがこの世界を愛しつづける。

(横田創『Naked Cafe』20101224「新しい時間」より抜粋)



なんでだか文章の呼吸がやけにしっくりと来た。
気に入ったものは忘れないように貼りつけて。


記憶、という言葉を中学生の頃からずっと気にしてたとたったいま、思い当たった。