鬼姫◎スナップ写真集6 玉藻・秀衡・空蝉
【赤】玉藻役 桜井咲黒ことざっくん。

ざっくん玉藻も毬子あぐりと一緒で、鬼姫初演からのお付き合い。
初演よりも深く描かれた玉藻は、やりがいがあったと思う。
紅葉と玉藻は絡みなしだが、台詞上では紅葉のことを「あのような小娘」と言う箇所がある(玉藻は二千歳、紅葉は千歳)ので、ざく玉藻とはオフで「紅葉、この小娘」「煩い婆ぁめ」「やや、なんと!」なんて口喧嘩をして遊んだ。
ご存知とは思うが玉藻前というのは伝説の九尾狐で、傾城の美女に化けて世界各地に現れており、いろんな物語にその姿が描かれている。
(初演以降だが、たまたま読んだ『うしおととら』も『ぬらりひょんの孫』でもお見かけした。どちらもすごい強くて強烈だった)
そう、絶世の美女なのにパンツ一丁というこの不思議な線を、なんか成立させちゃうのはざっくんクオリティだと思う。初演より体つきも筋肉質になった玉藻でした。
【赤】秀衡役 おにいこと倉垣吉宏さん。

藤原秀衡。この世界で吸血鬼たちと渡り合う、唯一の人間。
初演では危なくなったところでさらりと退却して消えてしまったが、今回はまさかの死に様!しかも舞台上に死に残るという、革命が起きた。
どうやらおにいが石井さんに「秀衡の最期が描かれないは逃げじゃないっすか」とかなんとか直談判して石井さんが挑発に乗る形で殺害シーンが追加されたといういきさつらしい(笑)
わたしは物語としては秀衡がするりと逃げて生き延びてるというのも実に秀衡らしいと思うけどね。
けど見せ場描かれたのは、俳優としては僥倖。あんな派手な殉職シーンもらえてよかったね、秀衡たち!
秀衡とも舞台上では絡まないけど、お互い存在を知ってる、そんな関係。
赤秀衡は何故か胡瓜で馬を作り、作っては空蝉に食べられるというおとぼけな面があって笑いを誘うが、実は何気なく作ってるあの馬もきっと式神になるんだろうし、(機械ライチの動力がライチだったように)空蝉の動力はキュウリだったか!と思わせるような自然さがあった。なんていうか、自然体ゆえの説得力みたいな。おにいは本来、結構力技でぐいぐい来る人なのに今回敢えて脱力してその場にいるみたいな瞬間が多かった。楽日は違ったという噂だけど、なにしろ裏で忙しくて見れてないので、映像をはやく見たい。
そうそう、千秋楽、着替えがスムーズ済んだので決戦の前にみんなの死に様を見に行こうと上手袖かr亜覗くとまず耳無(菜穂ちゃん)が頭つっこんで死んでて「ご、ごめん」てセンター奥から覗いたら今度はおにい秀衡が目を開いて死んでて度肝を抜かれた。みんな死んでるから目を瞑ってるという前提でそっと行ったのに「見つかった!」って思ったからこっちもキメ顔で見届けたんだけど、あとで聞いたら「あそこは死んでるから見えてないよー」て。ええ・・・? わたしのキメ顔んなんだったの・・・。
【青】玉藻役 TETRA。くん。

とらえどころのない玉藻。この人の玉藻は「死ぬ時だんだん薄くなって霧になって消えてー」(←石井さんがよく演出指示で言うが、実現した俳優はいまだいない)が似合いそうな玉藻。身体を鍛えてるから体つきは男の子なのに、たおやかな美女という不思議なバランスの玉藻だった。
ざく玉藻とは遊べたけど、テト玉藻とは本当に異空間という関係で、会話したことないな。
この写真もだから、玉藻と紅葉じゃなくて、TETRA。くんとの記念写真。
逆に紅葉としてでなく俳優として稽古を見てたから「あそここうしたらかっこいいんじゃない?」なんて思いつくことを好き勝手伝えてた。この人はちゃんと自分なりに咀嚼してから使うので好き勝手言っても大丈夫、と思ってた。
最後まで消え方にこだわり、130センチの高台からノールックで飛び降りることを選んだ玉藻だった。
【青】秀衡役 八木岳さん。
秀衡は客入れしているので、秀衡さんとの写真がありませんでした・・・
黒子面だけど、メイクだけ見えるからこれ貼っておく。秀衡画像ゲットしたら追加しよう。
八木秀衡は稽古開始からばっちりプランが見える提示をしてきたので、主に精度を上げる、って作業に時間を費やせたのではないかしら。だから余裕があって、TETRA。玉藻ともアドリブができたんでしょう。衣裳の下着の話が出た時「八木さんの秀衡なら赤い腰巻がいいな、丹下左膳みたいなやつ」と言ったのを覚えてて、いつの間にか赤い腰巻を準備し、本番では見栄きる時にばっちり見せて死んだんですって。細かいところまで気を配って演技する人なので、映像が手に入るなら秀衡だけ注目して全編見るというのも一興だと思いますよ。
玉藻に対して物腰丁寧なのに絶対自分の方が上だと思ってる、隙あらば天下の玉藻様をただの狐にして籠に飼ってやろうくらいの野心があるであろう秀衡。完全に生臭坊主のつくりでした。
そういう人物だからこそ、蘭に敵わないと半ば気付きつつも年の功で虚勢を張ってみるんだけど、やはり殺されてしまうという悲劇的な逆転があったのだと思う。
【赤青共通】空蝉役 まーむーこと 若松真夢ちゃん。

秀衡のかわいいお人形、空蝉。
ホトギ同様、中身はない存在。
だからこそ、できる限りの人間らしさを演じる。『死ぬ機械』を思い出す。
生きることも死ぬこともできない存在は、あの中で誰よりも「鬼姫」たちに似ていたのかもしれない。
おにいの項にも書いたが、マームーとはザムザ阿佐谷に入ってからおにいとTETRA。と、何度も帰りに寄り道した。話してみたらまあ、鋭い切り口の話が出るわ出るわ、面白かった。
赤鬼と青鬼で全然雰囲気が違う、て話になって、「わたしも同じ紅葉でも相手が違うからやってて感覚はかなり違う」というとマームーが「うん、紅葉も赤と青で全然違う。わし青鬼の『また、ふりだしにもどる』の紅葉がすごい好き」と言った。(※真夢の一人称は「わし」です)
空蝉とは絡まない分、お互いのシーンを稽古でじっくり見る機会は確かにあるが、あのシーンは蜜が死ぬシーンだから、紅葉に注目してる人は少ないはず。直接同じ空間にはいないがそれを見ている紅葉にとって、あれは蜜との別れの場面で、蘭との関係の本当の始まりで、いろんな感情が一挙に沸くところなので、俳優としては楽しく、紅葉としては楽し苦しい時。そこをpick upしてくれて嬉しかった。
それまで明確に区別してはいなかったけど、赤の世界と青の世界の差を稽古場で意識して見つけたことがいくつもあるし、まーむーからこの話聞けてよかったなと思う。
ちなみに『鬼姫』稽古に入ると、共演者もスタッフさんまでも私のことを「紅葉さま」って呼ぶ人が多いのだけど、まーむーは「紅葉」って言う。絡みがないせいもあるけど、そうやってちゃんと距離を持てる人であることの表れだと思う。
まーむーの見た目と笑顔あっての空蝉でした。
見た目ってすごく大事。
あんまり絡んでないけど「留奈は舞台上で紅葉に血を吸われた数少ない一人だよ」と言ったらすごく喜んでくれた。そう、彼女も『少女椿』の鬼姫ゾーン組(だけど今回血糊使わなかったんだね)。
『少女椿』で出会ってまだ半年、彼女の舞台歴も半年くらいなのだけど、俯瞰で見られる目を持ってるから今後も楽しみ。
【青+千秋楽】客入れ「雑魚」役 八木岳さん。

場当たりに登場して却下され、本番では戦うことのなかった「雑魚」面さん。
客入れで活躍していた。目無でも秀衡でもない新しいキャラだったらしい。
中身は秀衡でした(写真右参照)。
千秋楽でオークションにかけられて、2000円で落札されたそうです。めでたや!
【赤】客入れ「倉垣」役 倉垣吉宏さん。

巨大な黒子が大阪弁でまくしたてる。「倉垣」面なら中身が倉垣さんである必要はなかったのかもしれないが、中身はひねりなく倉垣さんでした。
「倉垣」面も千秋楽に800円で落札されていった(雑魚以下・・・)。めで・・た・・や・・。
ちなみに写真の全体像はこちら。
「ここから下は写さないよね」と撮影するTETRA。くんに確認した筈が・・・?
さすがに本番中には自粛したけど、終わったので公開。

集合かかった時に準備がやりかけだったから、内臓ケースとホチキスとガムテープ持っててジャージ。水面下の白鳥だな。ピースしてる手は血塗れだし、もう(笑)

ざっくん玉藻も毬子あぐりと一緒で、鬼姫初演からのお付き合い。
初演よりも深く描かれた玉藻は、やりがいがあったと思う。
紅葉と玉藻は絡みなしだが、台詞上では紅葉のことを「あのような小娘」と言う箇所がある(玉藻は二千歳、紅葉は千歳)ので、ざく玉藻とはオフで「紅葉、この小娘」「煩い婆ぁめ」「やや、なんと!」なんて口喧嘩をして遊んだ。
ご存知とは思うが玉藻前というのは伝説の九尾狐で、傾城の美女に化けて世界各地に現れており、いろんな物語にその姿が描かれている。
(初演以降だが、たまたま読んだ『うしおととら』も『ぬらりひょんの孫』でもお見かけした。どちらもすごい強くて強烈だった)
そう、絶世の美女なのにパンツ一丁というこの不思議な線を、なんか成立させちゃうのはざっくんクオリティだと思う。初演より体つきも筋肉質になった玉藻でした。
【赤】秀衡役 おにいこと倉垣吉宏さん。
藤原秀衡。この世界で吸血鬼たちと渡り合う、唯一の人間。
初演では危なくなったところでさらりと退却して消えてしまったが、今回はまさかの死に様!しかも舞台上に死に残るという、革命が起きた。
どうやらおにいが石井さんに「秀衡の最期が描かれないは逃げじゃないっすか」とかなんとか直談判して石井さんが挑発に乗る形で殺害シーンが追加されたといういきさつらしい(笑)
わたしは物語としては秀衡がするりと逃げて生き延びてるというのも実に秀衡らしいと思うけどね。
けど見せ場描かれたのは、俳優としては僥倖。あんな派手な殉職シーンもらえてよかったね、秀衡たち!
秀衡とも舞台上では絡まないけど、お互い存在を知ってる、そんな関係。
赤秀衡は何故か胡瓜で馬を作り、作っては空蝉に食べられるというおとぼけな面があって笑いを誘うが、実は何気なく作ってるあの馬もきっと式神になるんだろうし、(機械ライチの動力がライチだったように)空蝉の動力はキュウリだったか!と思わせるような自然さがあった。なんていうか、自然体ゆえの説得力みたいな。おにいは本来、結構力技でぐいぐい来る人なのに今回敢えて脱力してその場にいるみたいな瞬間が多かった。楽日は違ったという噂だけど、なにしろ裏で忙しくて見れてないので、映像をはやく見たい。
そうそう、千秋楽、着替えがスムーズ済んだので決戦の前にみんなの死に様を見に行こうと上手袖かr亜覗くとまず耳無(菜穂ちゃん)が頭つっこんで死んでて「ご、ごめん」てセンター奥から覗いたら今度はおにい秀衡が目を開いて死んでて度肝を抜かれた。みんな死んでるから目を瞑ってるという前提でそっと行ったのに「見つかった!」って思ったからこっちもキメ顔で見届けたんだけど、あとで聞いたら「あそこは死んでるから見えてないよー」て。ええ・・・? わたしのキメ顔んなんだったの・・・。
【青】玉藻役 TETRA。くん。
とらえどころのない玉藻。この人の玉藻は「死ぬ時だんだん薄くなって霧になって消えてー」(←石井さんがよく演出指示で言うが、実現した俳優はいまだいない)が似合いそうな玉藻。身体を鍛えてるから体つきは男の子なのに、たおやかな美女という不思議なバランスの玉藻だった。
ざく玉藻とは遊べたけど、テト玉藻とは本当に異空間という関係で、会話したことないな。
この写真もだから、玉藻と紅葉じゃなくて、TETRA。くんとの記念写真。
逆に紅葉としてでなく俳優として稽古を見てたから「あそここうしたらかっこいいんじゃない?」なんて思いつくことを好き勝手伝えてた。この人はちゃんと自分なりに咀嚼してから使うので好き勝手言っても大丈夫、と思ってた。
最後まで消え方にこだわり、130センチの高台からノールックで飛び降りることを選んだ玉藻だった。
【青】秀衡役 八木岳さん。
秀衡は客入れしているので、秀衡さんとの写真がありませんでした・・・
黒子面だけど、メイクだけ見えるからこれ貼っておく。秀衡画像ゲットしたら追加しよう。
八木秀衡は稽古開始からばっちりプランが見える提示をしてきたので、主に精度を上げる、って作業に時間を費やせたのではないかしら。だから余裕があって、TETRA。玉藻ともアドリブができたんでしょう。衣裳の下着の話が出た時「八木さんの秀衡なら赤い腰巻がいいな、丹下左膳みたいなやつ」と言ったのを覚えてて、いつの間にか赤い腰巻を準備し、本番では見栄きる時にばっちり見せて死んだんですって。細かいところまで気を配って演技する人なので、映像が手に入るなら秀衡だけ注目して全編見るというのも一興だと思いますよ。
玉藻に対して物腰丁寧なのに絶対自分の方が上だと思ってる、隙あらば天下の玉藻様をただの狐にして籠に飼ってやろうくらいの野心があるであろう秀衡。完全に生臭坊主のつくりでした。
そういう人物だからこそ、蘭に敵わないと半ば気付きつつも年の功で虚勢を張ってみるんだけど、やはり殺されてしまうという悲劇的な逆転があったのだと思う。
【赤青共通】空蝉役 まーむーこと 若松真夢ちゃん。
秀衡のかわいいお人形、空蝉。
ホトギ同様、中身はない存在。
だからこそ、できる限りの人間らしさを演じる。『死ぬ機械』を思い出す。
生きることも死ぬこともできない存在は、あの中で誰よりも「鬼姫」たちに似ていたのかもしれない。
おにいの項にも書いたが、マームーとはザムザ阿佐谷に入ってからおにいとTETRA。と、何度も帰りに寄り道した。話してみたらまあ、鋭い切り口の話が出るわ出るわ、面白かった。
赤鬼と青鬼で全然雰囲気が違う、て話になって、「わたしも同じ紅葉でも相手が違うからやってて感覚はかなり違う」というとマームーが「うん、紅葉も赤と青で全然違う。わし青鬼の『また、ふりだしにもどる』の紅葉がすごい好き」と言った。(※真夢の一人称は「わし」です)
空蝉とは絡まない分、お互いのシーンを稽古でじっくり見る機会は確かにあるが、あのシーンは蜜が死ぬシーンだから、紅葉に注目してる人は少ないはず。直接同じ空間にはいないがそれを見ている紅葉にとって、あれは蜜との別れの場面で、蘭との関係の本当の始まりで、いろんな感情が一挙に沸くところなので、俳優としては楽しく、紅葉としては楽し苦しい時。そこをpick upしてくれて嬉しかった。
それまで明確に区別してはいなかったけど、赤の世界と青の世界の差を稽古場で意識して見つけたことがいくつもあるし、まーむーからこの話聞けてよかったなと思う。
ちなみに『鬼姫』稽古に入ると、共演者もスタッフさんまでも私のことを「紅葉さま」って呼ぶ人が多いのだけど、まーむーは「紅葉」って言う。絡みがないせいもあるけど、そうやってちゃんと距離を持てる人であることの表れだと思う。
まーむーの見た目と笑顔あっての空蝉でした。
見た目ってすごく大事。
あんまり絡んでないけど「留奈は舞台上で紅葉に血を吸われた数少ない一人だよ」と言ったらすごく喜んでくれた。そう、彼女も『少女椿』の鬼姫ゾーン組(だけど今回血糊使わなかったんだね)。
『少女椿』で出会ってまだ半年、彼女の舞台歴も半年くらいなのだけど、俯瞰で見られる目を持ってるから今後も楽しみ。
【青+千秋楽】客入れ「雑魚」役 八木岳さん。
場当たりに登場して却下され、本番では戦うことのなかった「雑魚」面さん。
客入れで活躍していた。目無でも秀衡でもない新しいキャラだったらしい。
中身は秀衡でした(写真右参照)。
千秋楽でオークションにかけられて、2000円で落札されたそうです。めでたや!
【赤】客入れ「倉垣」役 倉垣吉宏さん。
巨大な黒子が大阪弁でまくしたてる。「倉垣」面なら中身が倉垣さんである必要はなかったのかもしれないが、中身はひねりなく倉垣さんでした。
「倉垣」面も千秋楽に800円で落札されていった(雑魚以下・・・)。めで・・た・・や・・。
ちなみに写真の全体像はこちら。
「ここから下は写さないよね」と撮影するTETRA。くんに確認した筈が・・・?
さすがに本番中には自粛したけど、終わったので公開。
集合かかった時に準備がやりかけだったから、内臓ケースとホチキスとガムテープ持っててジャージ。水面下の白鳥だな。ピースしてる手は血塗れだし、もう(笑)